データから見る人手不足。~人手不足倒産への入り口~

働き方改革

データから見る人手不足。~人手不足倒産への入り口~

人手不足で残業が多いオフィスビル

日々の業務において人手不足を感じる機会は少なくないのではないだろうか。日本における生産年齢人口(学卒から64歳までの人口)は減少の一途をたどっており、中小企業・大企業などの企業規模や飲食・小売り・ITなどの業種に区別されることなく全般的に人手不足と言える状況となっている。
そこで今回は様々なデータを交えながら人手不足の現状・原因・解消の策をご紹介したい。

コンテンツの目次

1.人手不足な業界

冒頭で全般的に人手不足と記載したが、勿論業界毎に人手不足の深刻度は異なる。人手不足とその逆の人が余る業界については就職活動の求人倍率によっておおよそ把握できる。そこでまずは厚生労働省が毎月発表している「一般職業紹介状況」の抜粋データを見てほしい。
この「一般職業紹介状況」は全国のハローワークに依頼されている企業からの求人募集と仕事を探している求職者数を集計したもので有効求人数を有効求職者数で割って算出される「有効求人倍率」を今回は注目したい。

1位:建設躯体工事関連 9.62倍
2位:保安関連 6.89倍
3位:医師・歯科医師・獣医師・薬剤師 6.73倍
4位:建設・土木・測量技術関連 5.61倍
5位:建設関連 4.26倍

ワースト(人余り)
5位:船舶・航空機運転の職業 0.58倍
5位:鉄道運転手 0.58倍
4位:美術家・デザイナー・写真家・映像撮影者 0.48倍
3位:事務用機器操作 0.43倍
2位:一般事務 0.30倍
1位:その他の運搬・清掃・包装 0.20倍
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」2017年有効求人倍率

上記を見て頂くとわかるが2020年のオリンピックを控えての競技場やホテルなどの建設ラッシュが影響してか、建設関連が上位5位以内に3つもランクインしている。
保安関連も警備員なので建設中の建物が多ければそれだけ需要も高まるので建設関連の影響を受けている。
1位の建設躯体工事関連は建物の骨組み工事をする職種だが10社求人を出しても1社しか求職者が見つからない状況となっている。

次に見てほしいデータは主要な産業別に入職者と離職者をグラフ化したものだ。上記のデータで見た建設業界の入れ替わりは意外と少ない。離職率は7.7%でこのグラフの中では最低値となっている。
このグラフで突出しているのは宿泊業。宿泊業界は慢性的な人手不足がニュースなどで取り上げられるが、入職者が定着せず離職してしまうことが宿泊業における人手不足の原因となっているだろう。

入職者と離職者のグラフ

参照:厚生労働省「平成28年雇用動向調査結果の概状況


2.人手不足を放置すると倒産へ

人手不足でも現状、業務が滞りなく進んでいるから問題ないということはない。人手不足でも初期の頃は既存社員が残業を増やす等で補える。しかし、人間はロボットではない。通常の業務を行うだけでも疲労が溜まっていく。そこへ残業時間の増加、しかも長時間となると心身ともに疲弊していく。そのような状況が続けば確実に離職者が出ることになるが、人手不足の負の流れはここから加速していく。離職者の補てんも人手不足により出来ない為、離職者の業務を在席している社員でカバーしなければならないが、現状でも残業時間は増加している状況であるため更なる長時間の残業へと繋がっていく。ここまで行くと第二の離職者、第三の離職者が出ることは確実で残っている社員は非常に過酷な労働へと変化していく。そして最後は倒産へと続いてしまう。

ここで倒産のデータを見て欲しい。

倒産社数
(図1)参照:株式会社帝国データバンク
人手不足による倒産社数

(図2)参照:東京商工リサーチ
図2は東京商工リサーチが調査した人手不足倒産とその負債額のグラフだ。通常の倒産は2010年から6年連続(図1)で減少しているのだが、人手不足倒産(図2)に関してはほぼ横ばい更に10月は3年間で最高値を記録している。
倒産内の人手不足が原因となっている割合は今後も上昇していくとみられる。


3.人手不足の原因

人手不足の原因は様々であるが、主に働ける人口の減少と介護などを理由とした離職の増加であると考えられる。まずは、労働者の母体数になる生産年齢人口を見て行く。

生産年齢人口のグラフ

出典:労働政策研究・研修機構「データブック国際労働比較2016

2000年以降生産年齢人口は減少傾向となり、2050年までいくと2000年対比65%程にまで減少すると予測される。3000万人程が減少することになり、今後も人手不足は継続されることになる。

次に離職者について見て行く。
離職理由については人それぞれであるが社会的に大きな問題となりえるのが介護・看護離職である。日本は他の欧米諸国の類を見ない異常なスピードで高齢化が進んでいる為、高齢者を支える人口があまりに少ない。
下記は内閣府が発表した高齢化の割合のデータである。

高齢者の推移

参照:内閣府「平成29年版高齢社会白書
昭和25年の時点では高齢者の占める割合は5%に満たない数値であったが、東京オリンピックが開催される2020年には30%近い割合にまで上昇し、人口の3人に1人が高齢者と言える割合となってしまう。
そして下記の図は高齢者を生産年齢人口で支えた場合のグラフであるが、昭和25年の時点で生産年齢の人が12人で1人の高齢者を支えたのに対し、2020年では2人で1人の高齢者を支えることになり、2065年には1人で支える状況に限りなく近くなってしまう。

高齢者と生産年齢人口比較

参照:内閣府「平成29年版高齢社会白書
高齢者の割合が増加しているのは平均寿命が延びていることが一因であるが、長生きすることで介護・看護の負担は子ども世代(生産年齢人口層)に重くのしかかる。
下記の図は内閣府が発表した介護・看護による離職者数のグラフだが、若干の上下はあるが全体的に増加傾向と言えるだろう。割合としては女性が圧倒的に多いが近年男性の離職も増加している事が伺える。

介護看護離職者数

参照:内閣府「平成29年版高齢社会白書
生産年齢人口自体が減少しているにもかかわらず、介護・看護の為に離職せざる負えない人々の増加で今後も人手不足は深刻になっていくだろう。

4.人手不足の解消へのアプローチ方法

人手不足を解消していくアプローチはいくつかあるが大きく分けると「生産性の向上」か「柔軟な働き方の容認」に分けられる。まず後者の「柔軟な働き方」から見て行こう。
現在の働き方と言えば週5日、午前9時頃事務所へ出社し夜に帰宅する拘束時間の長い労働体系を多くの企業が採用している。しかし、この労働体系は前項でみた介護・看護をしている方や育児をしている方・シニア層などには厳しい条件である。そこで採用したい労働体系・働き方が時短勤務である。

時短勤務とは1日の労働時間を短くする働き方や株式会社リクルートジョブズが提唱する週1日に数時間などの労働をする「超短時間勤務(=プチ勤務)」 という働き方まである。前者の時短勤務はフレックス制などと近いが後者の超時短勤務(プチ勤務)は全く新しい働き方と言える。
働く意欲があるにもかかわらず時間や日数などの労働条件がネックとなり働けない層はシニア層や主婦層を合わせて200万人以上は存在する。この層を取り込めれば人手不足の解消へと役立つであろう。取り入れるにはオペレーションの統一化や簡素化など様々な問題があるが是非とも取り組みたい。

そしてもう1つの方法が生産性の向上である。生産の向上には無駄な時間の削減と日々の業務の効率化の2つのアプローチがあり、どちらもIT技術の導入により行うことが出来る。

例えば無駄な時間の削減を行う方法では通勤時間の削減として在宅勤務という働き方があるが、自宅のPCでも事務所のPC環境と同じように利用できるリモートアクセスやコミュニケーションを円滑に進めるためのシステム導入が必要になる。コミュニケーションの分野では自宅のPCから企業の番号を利用した発着信が出来るシステム「ソフトフォン」やスマホを内線化し事務所のビジネスフォンと同じ使い方が出来るシステムが登場している。
この様なシステムを導入することは在宅勤務やテレワークと言った働き方に有効だろう。業務の効率化に関しては様々なアプローチ方法があるので今後別記事で詳しく説明したいと思う。
まずは、『なぜテレワークが必要なのか?』という資料をご覧頂きたい。
『なぜテレワークが必要なのか?』をDL  
結びに人手不足解消のカギは「お金よりも働きやすさ」と言われることがあるように、在宅勤務・テレワーク・時短勤務などの働きやすい環境を作ることが人手不足の解消に何より効果的であることは間違いないだろう。



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