働き方改革で在宅勤務を導入する6つの注意点

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働き方改革で在宅勤務を導入する6つの注意点

働き方改革で在宅勤務を導入する6つの注意点

前回のブログ「働き方改革に繋がる在宅勤務とは?」で、在宅勤務とはどの様な働き方なのか?メリット・デメリットは?などと言った基本的な内容を掲載しました。今回はさらに深掘りし、働き方改革における在宅勤務を導入する際の注意点やポイントをご紹介致します。

コンテンツの目次
  1. 在宅勤務は就業規則を変更しなくても導入出来る
  2. 就業規則の変更が必要な場合
  3. 在宅勤務の本格導入時の就業規則変更
  4. 就業規則の変更
  5. 在宅勤務時のケガは労災が適用されるのか?
  6. 在宅勤務時の労働環境
  7. 在宅勤務時の移動時間は労働時間か?
  8. 在宅勤務を導入する為には

1.在宅勤務は就業規則を変更しなくても導入出来る

在宅勤務などのテレワークは就業規則を変えたりルールを変えたりする必要があるのではないか?とお考えの人事・労務担当者や経営者がいますが、就業規則をわざわざ変えなくても導入・実施は可能です。
すでに社会人のほぼ100%がスマホやPCを持ち、移動中などに業務メールのチェックをしたり、返信したりするモバイルワークは既に行っています。その為、すでに働いている社員に関しては、今までの労働時間や労働条件が同じである場合、場所が変わったぐらいであれば就業規則の変更は必要ありません。在宅勤務をトライアルしたいという場合は労働条件を変更しなければ就業規則を変更せずに可能です。 就業規則の変更などがなければグッと在宅勤務の導入ハードルが低くなった気がしませんか?しかし、逆に例えトライアルでも就業規則を変更しなければいけない事項もあります。


2.就業規則の変更が必要な場合

在宅勤務は出勤がない分、労働時間が出勤型に比べて融通が利きます。その為、フレックスタイム制※1との相性が非常に良いのですが、このフレックスタイム制は労働基準法に基づき、就業規則その他これに準ずるものによりフレックスタイム制を定め、労使協定において詳細(対象労働者・標準となる一日の労働時間など)を定める必要があります。 例えトライアルでも始業・終業時間の変更になるフレックスタイム制を導入する場合は就業規則の変更等が必要になるので注意しましょう。

※1 労働者が自ら始業・終業時間を決めることが出来る制度です。例えば、9から6時までが通常の勤務時間である場合に、8時から5時までなどに勤務時間を変更すること。


3.在宅勤務の本格導入時の就業規則変更

労働条件を変更せずに在宅勤務のトライアルを行い、一定の効果が出たとして本格導入の前には様々な場面・シーンを想定し就業規則を変更する必要があります。
例えば、在宅勤務を行う場合自宅にいるので業務から離れる時間が生じやすいです。その時間を『中抜け時間』と呼びますが、中抜け時間を許可し、休憩時間や時間単位の年次有給休暇として取り扱うのであれば就業規則で定める必要があります。

在宅勤務の中抜け時間

参照:厚生労働省「テレワークにおける適切な労務管理のためのガイドライン

また、在宅勤務時に利用する情報通信機器を労働者自身に負担させる場合は就業規則に規定しなければなりません。(労働基準法第89条第5号)


4.就業規則の変更

在宅勤務を含むテレワーク関連の就業規則を追加・変更する場合、就業規則本体に規定しても良いですし、テレワーク勤務規定を別に設けても問題ありません。どちらにしても就業規則なので作成・変更の手続きや周知義務は変わりません。
テレワークに関する就業規則は厚生労働省が作成の手引きとしてモデル就業規則を紹介しています。コンサルタントや弁護士などいなくても就業規則だけであれば自分たちだけでも可能になっています。

厚生労働省「テレワーク モデル就業規則」

参照:厚生労働省「テレワーク モデル就業規則


5.在宅勤務時のケガは労災が適用されるのか?

在宅勤務者はオフィス勤務者と同様の就業者です。その為、事業主の指揮命令下とみなされ在宅勤務中に生じたケガなどの労働災害は労働者災害補償保険法の適用を受け、労災の給付対象となります。実際に労災が認められた事例では、

所定労働時間内に在宅勤務として自宅のパソコンで業務を行っていたAさん。トイレに行くため離席し、戻ってきた際、転倒しケガをしました。このAさんは業務行為に付随する行為に起因して災害が発生したとされ労災が適用されました。

ちなみにテレワーク(モバイルワーク・サテライトオフィス勤務)中の通勤時に起きたケガも労災として給付対象です。しかし、適用されない場合もあります。子どもを保育園に送ってから出勤する場合、夫婦共働きで祖父母も近くにはいない状況などにおいては子どもを保育園に送迎するのは就業する為に必要であり合理的な通勤経路とみなされ労災がありますが、専業主婦のお母さんがいるのに父親が出勤時に保育園へ送迎する場合においては送迎の為の区間などが通勤の為の合理的な経路とみなされず労災が下りない場合があります。 上記はテレワーク以外でも注意が必要です。


6.在宅勤務時の労働環境

在宅勤務を行う労働者がいる企業は「テレワークガイドライン」・「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」によって企業はその労働者の心身と作業環境をチェック・管理する必要があります。
心身の面では定期健康診断をオフィス勤務者と同様に受けてもらう必要があります。 また、日本人の在宅勤務者は長時間労働になりやすく勤務時間の管理が必要になります。勤務中は連続作業時間を1時間以内にし、作業休止時間(10~15分程度のリラックスして遠くの景色を見たり、ストレッチをしたりする時間で休憩時間ではない)を設けるのと同時に連続作業時間内に1~2分程度の小休止を設けて労働者の健康面の配慮をする必要があります。

在宅勤務の長時間労働を防ぐ連続作業時間と作業小休止

作業環境の面では、事務所衛生基準規則(昭和47年労働省令第43号)、労働安全衛生規則及び「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」の衛生基準と同等の作業環境となるよう、テレワークを行う労働者に助言等を行うことが望ましいとされています。

【望ましい条件】


部屋


・設備の占める容積を除き、10㎥以上の空間

照明


・机上は照度300ルクス以上とする(平均して居間全体がおおよそ200ルクス程度と言われています)


・窓などの換気設備を設ける
・ディスプレイに太陽光が入射する場合は、窓にブラインドやカーテンを設ける

椅子


・安定していて、簡単に移動できる
・座面の高さを調整できる
・傾きを調整できる背もたれがある
・ひじ掛けがある

室温・温度


・気流は0.5m/s以下(風量弱程度)で直接、継続してあたらず室温17℃~28℃、相対湿度40%~70%となるよう努める

PC


・ディスプレイは照度500ルクス以下で輝度やコントラストが調整できる
・キーボードとディスプレイは分離して位置を調整できる
・操作しやすいマウスを使う


・必要なものが配置できる広さがある
・作業中に脚が窮屈でない空間がある
・体型にあった高さである、又は高さが調節できる

その他


・椅子に深く腰かけ背もたれに背を十分にあて、足裏全体が床に接した姿勢が基本
・ディスプレイとおおむね40cm以上の視距離を確保する
・情報機器作業が過度に長時間にならないようにする

情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン

参照:厚生労働省「テレワークにおける適切な労務管理のためのガイドライン


7.在宅勤務時の移動時間は労働時間か?

在宅勤務者が事務所へ必要に応じて出向く機会はあると思います。午前は在宅勤務をして午後からオフィス勤務という場合もあるでしょう。オフィスに忘れ物をしたので一旦オフィスへ出向く場合も考えられます。その際の移動時間は労働時間とみなされるのでしょうか? 在宅勤務時の移動時間については「使用者の明示または黙示の指揮命令下でおこなわれるものは労働時間に該当する」とされています。その為、午前は在宅勤務・午後はオフィス勤務と言う場合でも使用者の明示または黙示の指揮命令下であったかが焦点となります。
例えば、午後から会議があるから出社してくれと言われて午後出社した場合の移動時間は労働時間となります。しかし、在宅勤務者が気分転換などで午後から出社した場合では移動時間は労働時間とみなされません。しかし、その場合でも使用者の指示を受けてモバイルワークを行っていた場合では先にご紹介したパターンと同様に労働時間とみなされます。

在宅勤務における通勤時間の取り扱い


8.在宅勤務を導入する為には

ここまでご説明した注意点をまとめてみましょう。

  • ・必ずしも就業規則の変更が必要ではない
  • ・フレックスタイム制の導入は就業規則の変更が必要
  • ・中抜け時間を許可する場合は就業規則の変更がい必要
  • ・在宅勤務でも労災が適用される
  • ・労働環境の整備・助言が必要
  • ・移動時間が労働時間かどうかは指揮命令かにあったか否かによって変わる

の6つの注意点を挙げました。前回の記事でもご紹介したように在宅勤務は働き方改革を進めるうえで労働者にとっても企業にとってもメリットのある手法です。実際に在宅勤務を導入し成功している企業でも導入初期は様々な問題が起きたとおっしゃっていました。その為、いきなり「在宅勤務を成功させよう!」ではなく「トライアルをして問題を洗い出そう!」というスタンスで取り組みんでください。本記事に記載した以外でもシステムの導入やマネジメント方法・評価制度など注意する点はありますので問題が発生次第就業規則やルール、考え方などを変えていき企業ごとに最適な在宅勤務を見つけることが良いと思います。ぜひ在宅勤務の導入を検討してみてください。
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※実際の就業規則変更の際は顧問弁護士などにご相談下さい



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