Q:インハウスとは?アウトソーシングとの比較

「インハウス」という言葉は最近、ビジネスの場で聞かれるようになりつつあります。
インハウスとは、コールセンター・コンタクトセンターなど企業の活動が、企業内・自社内で内製化された状態のことを指します。
ただ「アウトソーシング」とはどのような違いがあるのか、インハウスに関連する職種にはどのようなものがあるのか等、分からないことも多いでしょう。
本記事では、そんな「インハウス」という言葉について解説していきます。
- 目次
1. インハウスとは

インハウスとは、コールセンター・コンタクトセンターなど企業の活動が、企業内・自社内で内製化された状態のことを指します。
元々英語のインハウス(In-house)は「組織内・社内」の意味を持つ言葉で、業務委託といった外部への委託とは真逆の「業務が内製化された」状況を指します。重ねて、自社内にとどまらず、グループ企業が業務を行う場合もインハウスと言います。
「インハウスのコールセンター」という時、社内運営されたコールセンターのことを意味します。インハウスコールセンターの際には、オペレーター業務に加えて指導・管理といった「管理者」としてのあらゆる業務を社内・グループ企業内で実行します。
また、研修等について外部の機関を利用せず、自社施設または自社専用プログラムによって実施することを「インハウス」と呼称する場合もあります。
こうした場合、インハウスつまり自社で持っているのは施設のみで、実施する団体は外部の事業者であることが多々あります。
1.1. アウトソーシングとの違い

社内でなく外部へ業務委託をすることをアウトソーシングと言い、その場合業務を請け負う企業がスタッフ雇用に業務指導、管理までを実施します。
アウトソーシングにおいては、必要なシステム自体についても外注先企業が用意することが基本です。
業務の範囲の中でどこまでを委託するかについては、委託先や契約の内容により異なってきます。
アウトソーシングされやすい業務の例
・マーケティング
・デザイン
・税務関連業務
・法務関連業務
・ポスティング
・コールセンター業務
1.2. 職種のインハウス

他にも、インハウスは上記のようなアウトソーシングされやすい業務を自社内で確保する際にも、「インハウス○○」といった表記で呼ばれることが多々あります。
例)
・インハウスエンジニア
・インハウスデザイナー
・インハウスローヤー
・インハウスSEO
インハウスエンジニア
インハウスエンジニアには二つの意味が大きく分けて存在します。
・公共事業に携わる技術系の公務員。もしくは、鉄道会社・電力会社といったインフラ系企業に所属する技術者
・SIerやシステムの開発企業等に所属しない、自社内のITエンジニア
後者については「インハウスITエンジニア」とも呼ばれ、主に自社企業内のシステム設計と開発、システム運用保守にサービス開発までを行います。
インハウスデザイナー
デザイン制作会社所属もしくは、フリーランスのデザイナーにアウトソーシングするのでなく、自社の企業内のデザイン部門でデザイナーをする働き方を「インハウスデザイナー」と呼びます。
各企業それぞれで具体的な業務は異なるものの、自社ブランド関連のデザインのみならず、ロゴ・名刺・Webデザインといったデザイン全般の業務に携わることもあります。
インハウスローヤー
弁護士法人を除いた一般企業や学校、行政機関等に所属しており、法務関連の業務を担う弁護士のことを「インハウスローヤー」と呼びます。
顧客への法的な対応に加え、M&A・登記やリーガルチェック、契約書の作成まで多岐にわたる業務を担当します。
インハウスSEO
外部への委託をせずに、自社内のみでWebサイトのSEO施策を実施することをインハウスSEOと呼びます。
ターゲット設定からコンテンツ企画、タイトルのSEOキーワード対策まであらゆるSEO対策を自社内で実施します。
インハウスSEOでは自社社員ならではのSEO施策を実施できる点や、自社内でのSEOノウハウを貯めこむことができるメリットがあります。
一方で、SEOに詳しい人材がいなければ、その実現が非常に困難なことや、SEO施策についての業務量が膨大ゆえに手間がかかってしまうというデメリットが存在します。
2. インハウスでコールセンターを作るメリット

インハウスで運用することが少ない業務として、「コールセンター」があります。
この章では、コールセンターをインハウスで運用することによるメリットについて解説します。
難しい業務にも対応がしやすい
インハウスでコールセンターをする場合、自社の社員がコールセンターのスタッフとして勤務するため、商品やサービスについての知識をふんだんに持っています。
したがって、顧客からの質問に対する応答で困る場面は少ないといえます。
コールセンターへ、電話をするお客さんの目的は色々とあります。
何らかのトラブルにより困る人もいれば、商品購入やサービス利用の開始について検討する人もいます。
そんな際に、自社の商材について豊富な知識を持つ社員が対応すると、顧客の求める説明に直接すぐに答えることができます。
お客さんの問題に速やかな対応ができれば、顧客満足度の向上に繋がります。
社内にノウハウ蓄積ができる
コンタクトセンターを設立する段階では、工数がかかってきますが、試行錯誤しつつ改善する中で様々なノウハウの蓄積ができます。そうしたノウハウを貯めておくことで企業にとっての貴重な財産として残すことが可能です。
インハウスでのコンタクトセンター立ち上げには、以下のような作業が必要となります。
担当者・オペレーターの確保と採用
↓
業務シナリオやフローの作成
↓
トークスクリプト・エスカレーションルール・マニュアルの策定
↓
端末の購入と作業スペースの確保
↓
応対に関してのトレーニング実施
↓
入電パターン・作業ボリューム・必要人員の予測
コールセンターをインハウスで設置することで、問い合わせ内容の共有についてが簡単にかつ迅速に行うことが可能です。問い合わせ内容についてはVOC(顧客の声)と呼ばれ、サービス・商品の開発や改善に活かすことが可能です。
3. インハウスでコールセンターを作るデメリット

インハウスのコールセンターを設置することにはメリットばかりがあるわけではありません。 以下のような点が、デメリットになるでしょう。
業務工数やコストが新たに発生してしまう
まず最初に、コストや人材採用と育成に工数がかかることが挙げられます。
インハウスでコールセンターを設置し運用する際には、作業スペース確保に加えて、端末やシステム等を自社で手配する必要が存在します。
また初期費用のみならず維持費もかかってきます。
それに加えて、人材の採用と教育にも負担がかかります。オペレーター専任の従業員の採用と教育、さらに品質維持のための定期研修を実施するにはかなりの費用と作業工数がかかってきます。
重ねて、現在の従業員のみで運営するとなれば、業務量の調整が必要となります。コールセンターに関してのノウハウを持っていない場合、相当のリソースが必要となることには気を付けましょう。
営業時間外対応が必要になることがある
お客さんの生活スタイルは多種多様ゆえ、連絡がされる時間帯や曜日は各人異なってきます。
重ねて、業種によってカードや物品の紛失や盗難のような発生タイミングが不透明かつ急な対処を要する問い合わせが入ってくる場合があります。
他方、夜間の問い合わせ窓口の担当に関して、否定的な反応を示す社員がいる可能性もあり、社員の満足度の低下に繋がってしまう可能性があります。
重ねて、夜間対応があるがゆえに人材採用が難航してしまい、想定よりも費用や採用工数がかかってしまう場合もあります。
4. コールセンターをインハウスで行うなら"MOT/CallCenter"
コールセンターシステム「MOT/CallCenter」は、コールセンターで行う受電・発信業務を効率化できるコールセンター向けのサービスです。
難しい業務にも対応がしやすい
⇒特許庁・群馬県庁などの官公庁や上場企業にも多く採用の高品質サービス。
社内にノウハウ蓄積ができる
⇒コールセンターのデータ化・レポート機能あり。コールセンター全体・チーム・オペレーター毎の統計情報や状態(受付可・通話中・後処理中など)の経過時間などをリアルタイムで簡単に把握可能な「リアルタイムモニター」機能も
ちなみにMOT/CallCenterではコールセンターシステムに加えてコールセンターの管理に役立つシフト管理システムや多数のアルバイトとの契約更新が簡単に行える電子契約サービスがセットになった1席7,000/円の業界最安級プランも提供しています。
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2023年5月16日 10:43 AM | カテゴリー: コールセンター