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つながらない権利の罰則とは?日本・海外の法規制と企業が今すぐやるべき対策

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つながらない権利の罰則とは?日本・海外の法規制と企業が今すぐやるべき対策

最終更新日:2026年3月9日



つながらない権利の罰則とは?日本・海外の法規制と企業が今すぐやるべき対策を徹底解説

「退勤後も上司からLINEが届く」「休日に取引先から電話がかかってくる」――こうした勤務時間外の業務連絡に悩む労働者は少なくありません。この問題に対処するために注目されているのが「つながらない権利」です。

海外ではすでに法制化が進んでおり、ポルトガルでは違反企業に罰金が科されオーストラリアでも2024年に罰則付きの法律が施行されました。では、日本ではどうなのでしょうか。つながらない権利を侵害した場合、企業に罰則はあるのでしょうか。

連合の2023年調査によると、勤務時間外に業務連絡がくることがある雇用者は72.4%にのぼり、そのうち62.2%がストレスを感じていると回答しています。さらに厚生労働省の2024年調査では、勤務時間外の連絡について「特段ルール等は整備していない」企業が36.8%で最多という実態も明らかになっています。

本記事では、以下のような疑問を持つ経営者・人事労務担当者・情報システム担当者の方に向けて、法律・罰則・実務対策を網羅的に解説します。

  • ・つながらない権利を侵害した場合、日本では罰則があるのか?
  • ・海外ではどのような罰則が設けられているのか?
  • ・罰則がなくても企業が直面するリスクとは?
  • ・つながらない権利に対応するために、企業は具体的に何をすべきか?

2026年の労基法改正議論でも「つながらない権利」のガイドライン策定が検討されています。法改正を待たずに、今すぐ企業が取り組むべき対策までをステップバイステップでご紹介します。

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コンテンツの目次
  1. 「つながらない権利」とは?定義と注目される背景
  2. 海外の「つながらない権利」罰則を国別に比較【2026年最新】
  3. 日本に「つながらない権利」の罰則はある?現行法での扱い
  4. 2026年労基法改正と「つながらない権利」ガイドラインの最新動向
  5. 罰則がなくても危険!企業が直面する4つのリスク
  6. 【データで見る】勤務時間外連絡の実態と従業員のストレス
  7. 「つながらない権利」を守るための企業対策5ステップ
  8. 電話対策の切り札:勤怠管理×クラウドPBXで自動制御する方法
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ:罰則の有無に関わらず「仕組み」で対策を


1.「つながらない権利」とは?定義と注目される背景

「つながらない権利(Right to Disconnect)」とは、労働者が勤務時間外に業務上のメール・電話・チャットなどへの対応を拒否できる権利のことです。より具体的には、勤務時間外に連絡が届いても「見ない・返信しない」ことを選んでも、人事評価や処遇で不利益を受けないという状態までを含む概念です。

そもそも、勤務時間外は労働者にとって自由な時間です。休憩時間や就業時間後、休日には、本来、労働者は仕事と関わる義務がありません。しかし、スマートフォンやチャットツールの普及により、いつでもどこでも業務連絡ができる環境が整った結果、「勤務時間外にも仕事とつながるのが当たり前」という状況が生まれてしまいました。

💡 つながらない権利が注目される3つの背景

ICTの急速な発展:スマートフォン・チャットツールの普及で、場所を問わず業務連絡が可能に。仕事とプライベートの境界が曖昧化

テレワークの定着:コロナ禍を契機にリモートワークが普及し、自宅が職場化。「常時オンライン」の心理的圧力が強まった

海外での法制化の進展:フランス(2017年)、ポルトガル(2021年)、オーストラリア(2024年)など、罰則付きの法律が次々と施行。日本でも議論が加速

つながらない権利は、単に「サボる権利」ではありません。労働者の心身の健康を守り、休息によって翌日の業務パフォーマンスを回復させるための重要な概念です。企業にとっても、従業員の健康を守ることは安全配慮義務の観点から経営上の責務であり、この権利への対応は避けて通れない課題となっています。


2. 海外の「つながらない権利」罰則を国別に比較【2026年最新】

「つながらない権利」の法制化は、フランスを皮切りに世界各国で急速に進んでいます。特に注目すべきは、罰則の有無とその内容です。「罰則があるかどうか」は、法律の実効性を大きく左右します。各国の状況を整理します。

国名 法制化年 主な内容 罰則
フランス 2017年 従業員50人以上の企業に、つながらない権利に関する労使協議を義務づけ 直接の罰則規定なし
ポルトガル 2021年 企業が就業時間外の従業員に連絡することを原則禁止 売上高に応じた罰金
オーストラリア 2024年 労働者が勤務時間外の連絡を拒否できる「連絡遮断権」を制定 雇用主に罰金
イタリア 2017年 スマートワーカー保護のため、つながらない権利を雇用契約に明記する義務 直接の罰則規定なし
ベルギー 2022年 公務員を対象に、非常時を除いて業務時間外の連絡を遮断可能に 明確な罰則なし
アメリカ(NY州) 法案段階 勤務時間外のメール等への返信強制を禁止する法案 1件250ドルの罰金(案)
日本 未法制化 ガイドライン策定を検討中 現時点で罰則なし

罰則のある国:ポルトガルとオーストラリアの特徴

ポルトガルは2021年に、企業が就業時間外の従業員に連絡することを原則として禁止し、違反した企業には売上高に応じた罰金を科す法律を成立させました。緊急時の例外は認められていますが、企業側の連絡行為そのものを法的に制限する、世界でも厳格な立場をとっています。

オーストラリアは2024年8月に「連絡遮断権(Right to Disconnect)」法を施行しました。労働者は勤務時間外に送られてくる上司からの連絡を無視しても報復を受けない権利を持ち、この規則を破った雇用主には罰金が科されます。まず中・大企業に適用され、2025年8月からは従業員15人未満の中小企業にも拡大される予定です。

罰則がない国の課題:フランスの教訓

先駆けとなったフランスでは、法律はつながらない権利を組織の運営方針に含めるよう義務づけていますが、罰則は定められていません。その結果、2021年の調査では大部分のフランス企業がつながらない権利に関する方針を定めていなかったことが判明しました。罰則がないと法律の実効性が確保できないという教訓は、日本が制度設計を行う上でも重要な示唆を与えています。


3. 日本に「つながらない権利」の罰則はある?現行法での扱い

結論から言えば、2026年3月時点で、日本には「つながらない権利」を直接保障する法律は存在せず、罰則もありません。つまり、勤務時間外に業務連絡を送ること自体を禁止する法律はないのが現状です。

ただし、これは「勤務時間外の連絡は何をしても問題ない」という意味ではありません。現行の労働基準法やパワハラ防止法の枠組みの中でも、企業は十分なリスクを抱えています。

🔔 つながらない権利に関連する現行法の規定

労働基準法第37条(割増賃金):勤務時間外の電話対応等が「労働時間」と認定されれば、時間外25%以上・深夜50%以上・休日35%以上の割増賃金の支払い義務が発生。未払いは法律違反となり、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金

労働施策総合推進法(パワハラ防止法):深夜・休日の繰り返しの業務連絡はパワーハラスメントに該当しうる。2022年4月から中小企業にも適用

労働契約法第5条(安全配慮義務):使用者は労働者の生命・身体等の安全を確保する義務を負う。休息を妨げる過度な時間外連絡は安全配慮義務違反となりうる

テレワークガイドライン(厚労省・2021年):時間外のメール対応を理由に不利益な人事評価を行うことは「適切ではない」と明記。業務時間外のメール送付の抑制やシステムアクセス制限を推奨

特に重要なのは、勤務時間外の電話対応が「労働時間」と認定された場合のリスクです。最高裁判例(三菱重工業長崎造船所事件・平成12年)では、労働時間は労働契約の文言ではなく、客観的に見て使用者の指揮命令下にあったかどうかで判断されるとされています。

つまり、会社が「任意対応」と主張していても、実態として「電話に出ないと翌日注意される」「人事評価に影響する」といった状況があれば、それは「黙示の業務命令」として労働時間と認定される可能性があります。

「つながらない権利」の罰則がないからといって安心するのは危険です。現行法の枠組みだけでも、未払い残業代の請求、パワハラ認定、安全配慮義務違反など、企業が直面するリスクは深刻なのです。


4. 2026年労基法改正と「つながらない権利」ガイドラインの最新動向

「つながらない権利」に関連して、いま最も注目されているのが約40年ぶりとなる労働基準法の大幅改正に向けた議論です。

🔔 労基法改正と「つながらない権利」の最新状況(2026年3月時点)

  • • 厚労省「労働基準関係法制研究会」の報告書で、勤務時間外の連絡に関するガイドライン策定が提言
  • • 改正の7つの主要ポイントの1つとして「つながらない権利に関するガイドライン策定」が含まれる
  • • 2025年12月に通常国会への法案提出は見送りの方針が報道
  • • ただし議論が消滅したわけではなく、ガイドライン策定や助成金を通じた自主的取り組みの促進は引き続き進められる見通し
  • • 勤務間インターバル制度の義務化(原則11時間)や14日以上の連続勤務禁止なども同時に検討中

検討されているガイドラインの方向性としては、勤務時間外の業務連絡そのものを法律で全面禁止するのではなく、「どのような連絡が許容され、どのようなものを拒否できるかを労使で検討していくこと」を求めるものになると見られています。具体的には、「緊急時以外の連絡は控える」「時間外の連絡に返信しなくても人事評価で不利益な扱いをしない」といったルールを企業に求める方向です。

法案提出は一旦見送りとなりましたが、勤務時間外の業務連絡に対する社会的関心は高まる一方です。フランス、ポルトガル、オーストラリアなど海外での罰則付きの法制化も進んでおり、日本でも「つながらない権利」が何らかの形でルール化されるのは時間の問題と見られています。

企業にとって重要なのは、法改正を「待つ」姿勢ではなく、現行法の枠組みの中でも既にリスクがあるという認識を持ち、今から対策を始めることです。


5. 罰則がなくても危険!企業が直面する4つのリスク

日本ではまだ「つながらない権利」に関する直接的な罰則はありません。しかし、罰則がないことは「リスクがない」ことを意味しません。勤務時間外の連絡に対するルール整備を怠ると、企業は以下のような深刻な問題に直面します。

リスク①:未払い残業代の請求と罰則

勤務時間外の電話対応やメール返信が「労働時間」と認定された場合、割増賃金の支払い義務が発生します。未払いの場合は労基法第37条違反となり、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金という罰則があります。1日数分の通話でも、毎日続けば月・年単位で相当な時間数になり、対象従業員が多ければ多額の未払い残業代が発生します。消滅時効は現在3年(将来5年に延長予定)です。

リスク②:パワーハラスメント認定

深夜・早朝・休日に繰り返し業務連絡を送る行為は、送り手に悪意がなくても受け手にはハラスメントと感じられるケースがあります。パワハラ防止法(労働施策総合推進法)は2022年4月から中小企業にも適用されており、勤務時間外の過度な連絡は「精神的な攻撃」や「過大な要求」に該当する可能性があります。

リスク③:メンタルヘルス不調・労災リスク

常に業務連絡に縛られる環境は、従業員の心身の休息を妨げます。産業医学の研究では、業務連絡が届く可能性があると認識して睡眠をとる場合と、連絡がないと認識して睡眠をとる場合では、体力の回復に差が生じるという知見も示されています。メンタルヘルス不調が発生した場合、安全配慮義務違反として損害賠償請求を受けるリスクもあります。

リスク④:人材流出・採用力の低下

連合の調査では、勤務時間外の連絡を制限する必要があると考える雇用者は66.7%にのぼります。特に若手人材はワークライフバランスを重視する傾向が強く、勤務時間外に頻繁に連絡がくる職場は優秀な人材から敬遠されます。つながらない権利への対応は、企業の採用競争力に直結する問題です。

リスク 根拠法令 罰則・制裁
未払い残業代 労基法第37条 6か月以下の懲役/30万円以下の罰金
パワハラ認定 労働施策総合推進法 行政指導・企業名公表
安全配慮義務違反 労働契約法第5条 損害賠償請求
人材流出 採用コスト増・競争力低下

6.【データで見る】勤務時間外連絡の実態と従業員のストレス

つながらない権利の必要性を示す具体的なデータを確認しましょう。

72.4%

勤務時間外に業務連絡が
くることがある

連合「つながらない権利に関する調査」2023年

62.2%

時間外連絡に
ストレスを感じる

連合 同調査

36.8%

時間外連絡のルールが
未整備の企業

厚生労働省「労働時間制度等に関する実態調査」2024年

連合の同調査では、さらに注目すべきデータが報告されています。勤務時間外の連絡内容を確認しないままでいることにストレスを感じる雇用者は60.7%に達しており、連絡が届くこと自体だけでなく、「届いているかもしれない」という状態そのものがストレス源になっていることがわかります。

また、勤務時間外の連絡を制限する必要があると考える雇用者は66.7%に達する一方で、つながらない権利の法制化により「勤務評価やキャリア形成への影響が心配」と回答した人も49.8%にのぼりました。権利は求めているものの、実際に行使することへの不安が根強いという複雑な心理が浮かび上がります。

Job総研の2026年2月調査でも、社会人の約6割が勤務時間外に業務連絡を受けた経験があると回答し、そのうち33.8%がストレスを感じていると報告されています。

特に問題なのは電話です。メールやチャットは「後で返信する」選択が比較的容易ですが、電話は「鳴ったら出なければ」という心理的圧力が極めて強い連絡手段です。結果として、勤務時間外の電話が最も対策が難しく、つながらない権利の侵害リスクも最も高くなる傾向にあります。


7.「つながらない権利」を守るための企業対策5ステップ

罰則の有無にかかわらず、企業は今すぐ「つながらない権利」への対策を始めるべきです。以下の5ステップで段階的に取り組みましょう。

1

現状の実態把握:勤務時間外の連絡がどれだけ発生しているか調査する

まず自社で勤務時間外の連絡がどの部署・役職・時間帯で発生しているかを把握します。通話履歴やメール送信ログの分析、従業員アンケートで「頻度」「対応の義務感」「ストレス度合い」を可視化しましょう。

2

社内ガイドラインの策定:つながらない権利に関するルールを明文化する

「原則として退勤後・休日の業務連絡は禁止」「緊急時の定義と連絡手段の明確化」「翌営業日対応を基本とする」など、具体的なルールを策定します。就業規則への記載も検討しましょう。つながらない権利を行使したことを理由に不利益な扱いをしない旨を明記することが重要です。

3

管理職への教育・研修:「ちょっとした連絡」のリスクを理解させる

ルールの形骸化を防ぐには、管理職の意識改革が不可欠です。「退勤後の電話1本」が労働基準法上の罰則リスクにつながること、パワハラに該当しうることを研修で周知します。管理職自身が率先してルールを守る文化を作ることが、つながらない権利の実効性を高めます。

4

ITツールによるシステム的な制御:意識に頼らない仕組みを導入する

メールの予約送信、チャット通知のOFF時間設定に加え、最も効果的なのが勤怠管理システムと連動した電話の着信自動制御です。退勤打刻をしたら自動で着信をブロックする仕組みなら、設定忘れや個人の判断に依存しません。

5

緊急連絡体制の整備:本当に必要な連絡だけを通す仕組みを作る

すべての連絡を一律禁止するのは現実的ではありません。「真に緊急な場合」の定義を明確にし、当番制・エスカレーションフローを整備します。全員への電話を止めるのではなく、当番以外の従業員への電話をシステムで自動ブロックする方法が実用的です。

⚠ よくある失敗パターン

「ルールは作ったが管理職が守らない」「メールやチャットは止めたが電話は対象外」「制度はあるのに現場に浸透していない」――形だけの対策は、かえって従業員の不信感を高めます。海外の事例が示すように、罰則がなければルールは形骸化しやすいのです。だからこそ、意識だけに頼らないシステム的な対策が不可欠です。


8. 電話対策の切り札:勤怠管理×クラウドPBXで自動制御する方法

メールは予約送信で対策でき、チャットは通知OFFで制御できます。しかし、勤務時間外の電話だけは「鳴ったら出なければならない」という心理的圧力が極めて強い連絡手段です。つながらない権利の侵害リスクが最も大きいにもかかわらず、従来は個人の手動設定に頼るしかありませんでした。

この課題を根本から解決するのが、勤怠管理システムとクラウドPBXの連携による着信自動制御です。

MOT勤怠管理 × MOT/TEL(クラウドPBX)の連携でできること

クラウドPBX「MOT/TEL(モッテル)」は、自社の勤怠管理システム「MOT勤怠管理」と連携し、打刻ステータス(有給・退勤・休日・未出勤)に合わせて着信を自動でブロックできます。

勤怠ステータス 着信制御 発信者への表示
退勤打刻済み 内線・外線・非通知を自動ブロック 「退勤済み」と表示
有給休暇(承認済み) 終日自動ブロック 「有休」と表示
休日 終日自動ブロック 「休日」と表示
未出社(始業前) 出勤打刻まで自動ブロック 「未出社」と表示


手動設定との違い:「仕組み」だからこそ実効性がある

これまでは各従業員が自分の端末で着信拒否を手動設定する必要がありました。MOT勤怠管理との連携なら、打刻や休暇申請をするだけで自動的にオン・オフが切り替わるため、設定忘れや手間が一切不要です。フランスの事例が示すように、罰則なしでは制度が形骸化しやすいからこそ、人の意識に依存しないシステム制御が重要です。

発信者にもメリットがある仕組み

着信拒否中の従業員に電話をかけた場合、発信者のスマートフォン画面に「有給休暇中」「退勤済み」などの勤務状況がリアルタイムで表示されます。電話に出られない理由がすぐにわかるため、無駄な発信を防ぎ、最適なタイミングでの再連絡を促すことができます。

つながらない権利の「罰則対策」としての導入メリット

勤務時間外の電話をシステムで自動的にブロックすることは、現行法の罰則リスクと将来の法規制リスクの両方に対応できます。「勤務時間外の電話対応は発生しない」という客観的な証拠を残せるため、未払い残業代の請求リスク、パワハラ認定のリスク、安全配慮義務違反のリスクを同時に低減できます。

勤怠管理連携による自動着信拒否の詳細は下記のページをご覧ください。


「つながらない権利」対策をシステムで実現しませんか?

MOT/TELなら、勤怠管理連動で退勤後・有給・休日の着信を自動ブロック。
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9. よくある質問(FAQ)

つながらない権利を侵害した場合、日本では罰則がありますか?

2026年3月時点で、「つながらない権利」を直接保障する法律や罰則は日本に存在しません。ただし、勤務時間外の連絡対応が「労働時間」と認定された場合は、未払い残業代について労基法第37条違反となり、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があります。また、パワハラ防止法や安全配慮義務の観点からも企業はリスクを負います。


海外ではつながらない権利に罰則がある国はどこですか?

ポルトガルでは2021年に、企業が就業時間外の従業員に連絡することを原則禁止し、違反企業には売上高に応じた罰金を科す法律が施行されています。オーストラリアでも2024年に「連絡遮断権」法が施行され、違反した雇用主に罰金が科されます。一方、先駆けとなったフランスでは罰則が設けられておらず、法律の実効性に課題が指摘されています。


2026年の労基法改正で「つながらない権利」は法制化されますか?

厚生労働省の研究会報告書では、つながらない権利に関するガイドライン策定が提言されています。ただし、2025年12月に通常国会への法案提出は見送られました。今後ガイドラインの策定や助成金を通じた自主的取り組みの促進が進められる見通しですが、法改正の時期は未確定です。いずれにしても、現行法の枠組みでも企業にはリスクがあるため、法改正を待たずに対策を始めることが推奨されます。


勤務時間外の電話は「つながらない権利」の侵害になりますか?

電話対応が事実上の義務となっている場合(出ないと注意される、評価に影響するなど)や、携帯電話を持たせて待機を義務づけている場合は、「労働時間」と認定されるリスクがあります。特に電話はメールやチャットと異なり「鳴ったら出なければ」という心理的圧力が極めて強いため、つながらない権利の侵害リスクが最も高い連絡手段と言えます。


メールやチャットは制御できても、電話だけは防げないのでは?

従来はそのとおりでしたが、現在はクラウドPBXと勤怠管理システムの連携により、退勤・有給・休日に合わせて電話の着信を自動制御できるソリューションがあります。MOT/TELの勤怠管理連携機能を使えば、打刻ステータスに応じて着信を自動ブロックし、つながらない権利をシステムで保障できます。


中小企業でもつながらない権利への対策は必要ですか?

はい。労働基準法やパワハラ防止法は企業規模を問わず適用されます。むしろ中小企業では一人ひとりの業務範囲が広く、勤務時間外の連絡が発生しやすい傾向にあります。オーストラリアでも2025年8月からは従業員15人未満の中小企業にも罰則が適用される予定であり、世界的に中小企業も対象とする流れが進んでいます。


📖 関連記事

勤務時間外の電話対応が労働基準法上どのように扱われるかについて、さらに詳しく知りたい方は以下の記事もあわせてご覧ください。
▶ 勤務時間外の電話は労働基準法違反?企業リスクと対策を徹底解説


10. まとめ:罰則の有無に関わらず「仕組み」で対策を

「つながらない権利」に関する罰則について、現状を整理すると以下のとおりです。

海外では、ポルトガルやオーストラリアなど罰則付きの法律が施行されている国がすでにある一方、フランスのように罰則がない国では法律の実効性に課題が残っています。日本ではまだ「つながらない権利」を直接保障する法律はなく、罰則もありませんが、現行の労基法・パワハラ防止法・安全配慮義務の枠組みの中でも、企業は十分なリスクを抱えています。

2026年の労基法改正議論では「つながらない権利」のガイドライン策定も検討されており、法改正の有無にかかわらず、勤務時間外の連絡に対する社会的な目は厳しくなる一方です。

メールは予約送信、チャットは通知OFFで対策できますが、電話は「鳴ったら出なければ」という心理的圧力が強く、個人の努力だけでは解決が困難です。だからこそ、勤怠管理システムと連動して着信を自動制御するクラウドPBXのような「仕組み」によるアプローチが最も効果的です。

「退勤したら電話が鳴らない」「休みの日は自動でブロック」――この仕組みを構築することが、つながらない権利を守り、罰則リスクを回避し、企業としての競争力を高める確実な一手となります。

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