CTIの機能や導入メリット・導入の際の比較ポイント&CTIシステム10選をご紹介

CTIシステムとはどの様なシステムなのか?機能や導入メリットなどを分かりやすく解説していきます。また、CTIシステムのリプレイスなどをご検討中の際に簡単に各社を比較できるように価格や導入方法などをまとめてみました。本記事を参考に自社に合ったCTIシステムを検討してみてください。
- コンテンツの目次
1.CTIとは?
コンピューターと電話の統合を意味するComputer Telephony Integration(コンピューター テレフォニー インテグレーション)の頭文字をとったもので、電話とネットを統合・連携して効率化を図るサービスです。
具体的には顧客管理ソフトや営業支援ツールなどと連携して着信時に情報を表示したり、顧客管理ソフトや営業支援ツールなどから直接発信したりすることができるシステムです。

2.CTIの機能
CTIの主な機能は、顧客管理ソフトや営業支援ツールなどと連携して着信時に情報を表示する機能です。その他にもCTIシステムとして利用できる機能がありますのでご紹介致します。
- 【CTIの機能】
- CTIの機能1:CRM/営業支援ツール連携
- CTIの機能2:ポップアップ
- CTIの機能3:着信履歴
- CTIの機能4:通話録音
- CTIの機能5:IVR(自動音声案内)
- CTIの機能6:ACD(着信の自動振り分け)
- CTIの機能7:モニタリング
- CTIの機能8:ささやき(ウィスパリング)
CRM/営業支援ツール連携
先ほどもご紹介したようにCRM/営業支援ツール連携はCTIのメイン機能と言えます。着信時に発信者の電話番号などを使いCRM/営業支援ツールにて自動検索し該当の情報をポップアップ機能と合わせて表示してくれる機能です。
ポップアップ
CRM/営業支援ツールで該当した情報をパソコン画面へ表示する機能です。他の作業中でも画面の一番上部(他操作画面の上)へ表示できるのですぐに気が付くことができます。
着信履歴
個人のスマホでも利用している着信履歴と一緒の機能です。システムによって誰が着信を受けたかと言った情報も確認可能です。
通話録音
通話の内容を録音し録音データのダウンロードなどが可能な機能です。パソコンで電話機能が利用できるソフトフォンなどの通話も全て録音するので全通話録音という名称で呼ばれることもあります。
IVR(自動音声案内)
IVRは「Interactive Voice Response(インタラクティブ・ボイス・レスポンス)」の頭文字をとった略称です。日本語では自動音声案内や自動音声応答などと呼ばれます。
具体的には着信時に「○○の方は1番を。××の方は2番を。その他の方は3番を押してください。」の様なアナウンス流し、発信者が選択した番号によって着信先を振り分ける機能です。この機能を使えば、従来電話番号で切り分けていた着信を1つの電話番号で切り分けができるので管理が簡素化。一般企業の代表番号などへ活用すれば取次ぎ無しで担当者へ着信を転送することができます。
ACD(着信の自動振り分け)
ACDは「Automatic Call Distributor(オートマチック・コール・ディストリビューター)」の頭文字をとった略称です。日本語では着信呼自動分配装置・着信呼自動分配などと呼ばれます。
具体的には着信をリスト順に振り分けたり、待ち時間が長い順・スキル順などシステム毎に設定できる項目を基に着信を自動で振り分けることが可能です。
モニタリング
モニタリングは管理者が稼働状況やオペレーター・社員ごとの通話時間などを確認することができる機能です。CTIシステムによって様々なデータを収集し分析を行うことが可能です。
ささやき(ウィスパリング)
ささやき(ウィスパリング)は、オペレーターや社員と顧客との通話を聞いてオペレーターや社員にしか聞こえないアドバイスをすることができる機能です。
この様なCTI機能を利用することで電話業務の効率化など様々なメリットがあります。
3.CTIの導入メリット
CTIの導入メリットは、
- 【CTIの導入メリット】
- CTI導入メリット1:オペレーターや管理者の負担が軽減
- CTI導入メリット2:電話業務の効率化
- CTI導入メリット3:顧客満足度の向上
- CTI導入メリット4:架電ミスを防止
などが挙げられます。
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オペレーターや管理者の負担が軽減
CTIを導入することでCRMや営業支援ツールなどから顧客検索や担当部署への取次ぎなど自動化が可能です。無駄な作業を減らすことでオペレーターや社員の負担を軽減することができます。
また、着信件数を平等にしたりスキル順に着信を振り分けてくれるので負担を平等化できます。管理者も状況を簡単に把握できるようになるのでデータ分析にかかる時間を削減するなど負担を軽減可能です。
電話業務の効率化
CTIを利用することで顧客の把握や的確な部署・担当へ着信の割り振りなどを自動で可能です。顧客の問合せ内容に最適な部署・担当へ着信されるので解決まで迅速に導くことができます。結果的に通話時間の短縮に繋がり、電話業務の効率化が可能です。
顧客満足度の向上
CTIの各機能により迅速に回答できる体制づくりは電話を受ける社員やコールセンターのオペレーターの効率化だけでなく顧客の満足度向上にも繋がります。
顧客は電話問合せで長時間待たされたり、たらいまわしにされる・間違った情報を伝えられるなどすると満足度は低下していきます。しかし、CTIを導入した運用ならほしい答えがすぐ得られるので顧客満足度が向上します。
4.CTIシステムの比較ポイント
CTIシステムは、CTIシステム単体で提供されているサービスと電話サービス(PBX機能)を合わせた一体型パッケージの2パターンあります。まず、自社で利用中の電話システムを継続して利用するのか、もしくは電話システムも合わせて導入・リプレイスするのかによって検討するサービスが違ってきます。
また、CTI単体・PBX一体型パッケージどちらもサーバーなどを自社へ設置・構築するオンプレミス型とクラウドで提供される機能をインターネット経由で利用するクラウド型と2パターンありますので導入方法も重要な比較材料です。下記イメージはCTIシステムを単体で導入した場合のオンプレ型とクラウド型の構成イメージです。

オンプレミス型とクラウド型のメリットはそれぞれ以下の通りです。
- 【オンプレミス型CTIの導入メリット】
- 自社内で完結できるので情報漏洩リスクを軽減できる
- カスタマイズなど自由にできる
- 利用中のCRM(顧客管理)などと連携が可能
- 【クラウド型CTIの導入メリット】
- サーバ設置が不要なので安価に導入可能
- 利用開始までの期間が短い
チェックポイントをまとめると、
- 【PBX機能の有無】
- CTIシステム単体で導入(PBX機能なし)
- PBX一体型CTIシステムを導入
- 【導入形態】
- オンプレミス:CTIサーバを事務所へ設置
- クラウド:クラウドで提供されるCTIサーバ利用
が挙げられます。
5.各社CTIシステムの比較
では実際に各社のCTIシステムを見ていきましょう。
MOT/TEL(モッテル)

モッテルはPBX一体型のクラウドCTIシステムです。固定電話の機能をパソコンで利用できる「ソフトフォン」機能も利用できます。2020年の導入実績は65,000内線を超えており実績も豊富です。自社開発・サポートも自社で行うので安心して利用が可能です。
月額費用 | 3,980円/20内線 |
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初期費用 | 29,800円 |
導入タイプ | クラウド |
サービスの種類 | PBX一体型CTIシステム |
CT-e1/SaaS

簡易コールセンター~大規模コールセンターまで様々な規模・業種に必要とされる機能を豊富に備えたPBX一体型クラウド型CTIシステムです。既存で利用中のPBXと連携し、CTI機能のみを利用することもできます。
月額費用 | 170,000円/20席(外線ライセンス10、管理機能ライセンス4含む) |
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初期費用 | 300,000円 |
導入タイプ | クラウド |
サービスの種類 | PBX一体型CTIシステム&TI単体 |
BIZTEL

PBX一体型クラウド型CTIシステムのBIZTELは、多彩な機能を標準装備・24時間365日サポートなどが特徴です。クラウド電話のパイオニア的存在で累計導入社数1,700社以上の実績があります。
月額費用 | 15,000円/席 |
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初期費用 | 50,000円/席 |
導入タイプ | クラウド |
サービスの種類 | PBX一体型CTIシステム |
TIS CTI Cloud

CTI単体サービスのTIS CTI Cloudは、既存PBXを活用してCTI機能のみをクラウドで提供するサービスです。金融業でも多数実績のあるデータセンターで管理され、稼働信頼性が99.99%以上の評価を受けています。
月額費用 | 6,000円/ID |
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初期費用 | 500,000~円/1テナント |
導入タイプ | クラウド |
サービスの種類 | CTI単体システム |
MiiTel

MiiTelは、固定電話やPBXが不要なPBX一体型のクラウドCTIシステムです。通話内容をAIが評価するスコアリングや文字起こしなどの独自機能が利用できます。
月額費用 | 5,980円/ID |
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初期費用 | 0円 |
導入タイプ | クラウド |
サービスの種類 | CTI単体システム |
カイクラ

カイクラは、拠点単位で利用できるオンプレミス型CTIです。他サービスが1ID毎などの料金体系に対して、カイクラは1拠点毎(利用人数の制限なし)で利用することができます。カイクラのデータベースはクラウドで管理され、パソコン以外にタブレットでも着信時に確認することができます。
月額費用 | 20,000円/拠点 |
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初期費用 | 160,000円(機器設置費用含む) |
導入タイプ | オンプレミス |
サービスの種類 | CTI単体システム |
Sakuraコールセンターシステム

Sakuraコールセンターシステムは、アウトバウンド・インバウンド両方に対応したクラウドCTIシステムです。Sales forceと連携し、顧客情報の確認などが行えます。CTI機能のみ利用であれば2,500円/月と低価格で利用できます。
月額費用 | 2,500円/内線 |
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初期費用 | 50,000円 |
導入タイプ | オンプレミス |
サービスの種類 | CTI単体システム |
Bluebean365

Bluebean365は、Salesforce、Kintone、楽テル(働くDB)、Zoho CRM、たまごリピートなど多くのCRM・外部システムの顧客情報ポップアップなど発着信関連機能が利用できるクラウド型CTIです。
月額費用 | 5,000円/ライセンス |
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初期費用 | 5,000円/ライセンス |
導入タイプ | クラウド |
サービスの種類 | PBX一体型CTIシステム |
List Navigator.

List Navigator.は、アウトバウンドに特化したクラウド型CTIシステムです。システムが自動発信して繋がったらオペレーターへ繋ぐといった架電業務の効率化が可能です。
月額費用 | 4,500円/席 |
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初期費用 | 無料 |
導入タイプ | クラウド |
サービスの種類 | CTI単体システム |
@nyplace

@nyplaceは、PBX一体型クラウドCTIシステムです。PBX機能には、世界・国内コンタクトセンター市場でシェア率NO.1のAVAYA社の交換機を採用しています。
月額費用 | 20,000円/席 |
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初期費用 | 無料 |
導入タイプ | クラウド |
サービスの種類 | PBX一体型CTIシステム |
4.まとめ
インバウンド・アウトバウンドどちらも顧客との大事な接点です。CTIによって履歴を共有し、顧客へ無駄なストレスを与えない電話対応は企業への好印象を与え、顧客満足度の向上へと繋がります。
CTIシステムは提供会社により使用できる機能やソフトフォン(パソコン電話)の品質などが異なります。実際に触ったり、聞いたりして比較してみるのが良いでしょう。
※各社の情報は執筆時点(2021/08/06)の公式HPの記載に基づきます。料金など詳しくは公式HPをご覧ください。
2021年8月6日 4:42 PM | カテゴリ: クラウドPBXの基礎知識 関連キーワード: CTI, 価格, 導入メリット, 機能, 比較, 特徴
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