アナログ電話から光電話への乗り換え手順と費用・注意点【法人向け】
最終更新日:2026年5月11日
「アナログ電話(加入電話)を光電話に乗り換えたいが、何から始めればよいかわからない」——そう感じている経営者や担当者の方は多いはずです。2026年4月にはNTT加入電話の基本料金が事務用で月330円値上げされ、2035年にはメタル回線の維持限界が見込まれるなど、アナログ電話を使い続けることのコスト・リスクは年々高まっています。
本記事では、アナログ電話から光電話への乗り換えを「今すぐ実行する」ための移行手順・費用・注意点を実務に即してわかりやすく解説します。光電話の仕組みや番号の種類についてはこちらの記事を、NTTの回線種別の比較についてはこちらの記事もあわせてご覧ください。
- コンテンツの目次
1.アナログ電話と光電話の主な違い
乗り換えを検討する前に、アナログ電話と光電話のどこが変わるのかを整理しておきましょう。
| アナログ電話 (加入電話) |
光電話 (ひかり電話) |
光コラボ+ クラウドPBX |
|
|---|---|---|---|
| 回線インフラ | 銅線(メタル回線) | 光ファイバー | 光ファイバー |
| 電話加入権 | 必要(39,600円) | 不要 | 不要 |
| 月額基本料(事務用) | 約2,200円〜 | 約1,210円〜 | サービスによる |
| テレワーク・スマホ対応 | × | ×(単体) | ○ |
| 停電時の通話 | ○(可能) | ×(不可) | ×(不可) |
光電話への移行で最も大きく変わるのは「月額コスト」と「テレワーク対応力」です。電話番号(市外局番付きの0ABJ番号)は、適切な手続きを踏めばそのまま引き継げます。一方、停電時の通話に関してはアナログ電話のほうが優れているため、BCP(事業継続計画)の観点でこの点をどう補うかも事前に検討しておく必要があります。
2.【ステップ別】アナログ電話から光電話への移行手順
アナログ電話から光電話への移行は、大きく6つのステップで進みます。各ステップのポイントを押さえることで、スムーズかつ番号を変えずに移行できます。
STEP1:現在の契約内容と電話番号の発番元を確認する
まず、現在使っている電話番号が「NTT東日本・西日本の加入電話で発行された番号」かどうかを確認します。これが同番移行(番号ポータビリティ)できるかどうかの分岐点です。発番元が不明な場合は、NTT東日本(116番)またはNTT西日本(0120-116-000)へ問い合わせると確認できます。
また、現在の電話加入権(施設設置負担金)の有無も確認しておきましょう。移行後に電話加入権を「解約」してしまうと番号が消滅するため、必ず「休止」手続きにとどめる必要があります。
STEP2:移行先の光回線・電話サービスを選ぶ
移行先は主に3パターンあります。
① フレッツ光+ひかり電話(NTT直接契約):品質・信頼性が高く、既存の電話機・ビジネスフォンをそのまま使えるケースが多い。工事費・月額が他よりやや高め。
② 光コラボ+ひかり電話(MOT光など):フレッツ光と同等の回線品質を、より低コストで提供。事務手数料が無料のサービスもあり、法人に人気が高い。
③ クラウド電話回線+クラウドPBX(MOT/TELなど):大掛かりな工事が不要で、スマートフォンで会社番号を使えるテレワーク対応型。コスト・利便性を最も重視する法人に最適。
STEP3:光回線と電話サービスを申し込む
選んだサービスの事業者窓口(または一括窓口)へ申し込みます。電話番号の同番移行(ポータビリティ)を希望する場合は、申し込み時に必ずその旨を伝えてください。光コラボ(MOT光など)では、光回線・電話番号取得・設置工事を一括申し込みできるため、手続きを一本化できます。
STEP4:光回線の開通工事を受ける
申し込み後、事業者から工事日程の連絡があります。光回線の新規開通工事は、作業員が訪問して光ファイバーを建物内に引き込む作業で、通常30分〜2時間程度で完了します。繁忙期(3〜4月・9〜10月)は1〜2ヶ月待ちになるケースもあるため、開業・移転のスケジュールには十分な余裕を持って申し込みましょう。
STEP5:電話番号の同番移行(加入電話の利用休止手続き)を完了する
光回線が開通したら、現在のアナログ電話回線を「解約」ではなく「利用休止」にする手続きをNTTへ依頼します。利用休止にすることで電話加入権と電話番号を保全しながら光電話への番号移行が完了します。誤って解約すると取得した電話番号と電話加入権が消滅するため、この手順は特に慎重に行ってください。
STEP6:通話・FAXの動作確認をする
移行完了後は、発信・着信・FAX送受信が正常に動作するかを実際に確認します。ビジネスフォン・FAX複合機・警備システムや自動検針メーターなどを利用している場合は、各機器が光電話に対応しているかを併せて確認してください(詳しくは後述の注意点を参照)。
3.移行にかかる費用と月額料金の変化
アナログ電話から光電話への移行時にかかる費用と、移行後の月額料金の変化を整理します。
移行時の初期費用(目安)
・光回線の開通工事費:22,000円程度(2026年7月1日受付分より改定予定)
光回線が未設置の場合、開通工事費が発生します(NTT東日本 ひかり電話料金ページ)。なお、NTT東日本では加入電話・INSネット64からひかり電話へ移行する際に、フレッツ光の月額割引とひかり電話工事費の無償化が適用されるキャンペーンが実施されています(適用条件は公式サイトでご確認ください)。
・ひかり電話の工事費:条件により無料〜数千円
ひかり電話のオプション追加工事費は、交換機等工事費を含め条件によって変動します。加入電話から移行する場合は無償化が適用されるケースがあります。
・電話加入権(施設設置負担金):解約せず「休止」のみ
電話加入権(39,600円相当)は新たに支払う必要はありませんが、解約せず「休止」として保全しておくことが重要です。休止にするための費用は発生しません。
月額料金の変化
アナログ電話(加入電話)の事務用基本料は2026年4月の値上げ後で月2,200円程度(NTT東日本の場合)に上昇しています。一方、ひかり電話オフィスA(エース)の基本料は1チャネル・1番号で月額1,210円(税込)からと、複数回線の場合は月額コストを大幅に抑えられます(通話料は全国一律3分8.8円)。
光コラボ(MOT光など)はフレッツ光と同等の回線でさらに月額料金を抑えられるため、複数回線を保有する法人ほど月額削減効果が大きくなります。

4.移行前に必ず確認したい4つの注意点
アナログ電話から光電話へ移行する際には、事前に確認しておくべき重要な注意点があります。これらを見落とすと、移行後に予期せぬトラブルが発生する可能性があります。
注意点①:電話加入権(施設設置負担金)を「解約」しないこと
電話加入権とは、NTT加入電話を契約する際に支払った施設設置負担金(現在の相当額:39,600円)に基づく権利です。光電話へ移行する際にこれを「解約」してしまうと、電話番号と電話加入権が永久に消滅します。必ず「利用休止」手続きにとどめてください。将来もし光電話をやめたい場合でも、利用休止の状態であれば「アナログ戻し」手続きで番号を復活させることができます。
注意点②:停電時は光電話で通話できなくなる
アナログ電話(メタル回線)は停電時でも通話できますが、光電話はルーターや回線終端装置(ONU)に電源が必要なため、停電中は通話できません。災害対応やBCP(事業継続計画)の観点で固定電話を重視している事業所は、非常用電源(UPS)の設置や、携帯電話を緊急連絡手段として併用する体制を整えておくことをおすすめします。
注意点③:FAX・ビジネスフォン・警備システムの互換性を確認する
光電話への移行後、FAXやビジネスフォンは多くの場合そのまま使えますが、警備システム・自動検針メーター(テレメーター)・クレジット端末(CAT端末)などアナログ回線専用の機器は光電話に対応していないケースがあります。移行前に各機器のメーカーや設置業者へ互換性を確認し、必要に応じて代替機器への変更を検討してください。
注意点④:光回線の開通工事には最低1〜2ヶ月かかる
光回線の新規開通は繁忙期(引っ越しシーズンなど)には2ヶ月程度かかる場合があります。「来月の開業に間に合わせたい」という場合は、少なくとも2〜3ヶ月前から申し込みを開始することが重要です。光コラボ(MOT光など)のワンストップ窓口を活用することで、回線・電話・工事の手配を一括して短縮できる場合があります。
5.法人におすすめの移行方法:MOT光+MOT/TEL(モッテル)
アナログ電話から光電話への移行を最もコストと手間を抑えて実現するなら、法人向け光コラボ「MOT光」とクラウドPBX「MOT/TEL(モッテル)」の組み合わせが特に評価されています。
「MOT/TEL(モッテル)」は、SOHO・少人数の企業から特許庁・群馬県庁などの官公庁・上場企業まで、累計32,000社以上に導入されているクラウドPBXです。アナログ電話からの移行時も、既存の電話番号(0ABJ番号)を引き継いでスマートフォンで発着信できる環境を構築できます。
「MOT光」はNTT東日本・西日本フレッツ光とのコラボレーション光回線で、大手キャリアでは通常3,000円程度かかる事務手数料が無料です。MOT光とMOT/TELを同時申し込みすることで、光回線の開通・電話番号の引き継ぎ・設置工事・クラウドPBXの導入をワンストップで進められます。
「電話加入権の扱いはどうすればいい?」「FAXや警備システムはそのまま使える?」といった個別の疑問にもお答えしますので、まずはお気軽にご相談ください。
6.よくある質問(FAQ)
Q1. アナログ電話から光電話に乗り換えると、今の電話番号はそのまま使えますか?
はい、適切な手続きを踏めば現在の電話番号(0ABJ番号)をそのまま引き継げます。ただし、引き継ぎができるのはNTT東日本・西日本の加入電話で発行された番号が原則です(2025年1月から双方向番号ポータビリティにより対象が拡大。詳しくはNTT東日本 報道発表資料をご参照ください)。引き継ぎが難しい番号のケースや移転が伴う場合は、事前に事業者へご確認ください。
Q2. INSネット64(ISDN)も同じ手順で光電話に移行できますか?
はい、基本的な手順は加入電話と同様です。INSネット64はサービス自体が2028年12月31日に終了予定のため、早急に移行計画を立てることを強くおすすめします。ISDNからひかり電話への移行でも、同番移行(番号ポータビリティ)は対応しています。
Q3. 光電話への移行工事中、電話が使えない期間はありますか?
通常、アナログ電話から光電話への切り替え工事は短時間(数時間以内)で完了するケースがほとんどで、長時間の通話不能期間は生じないよう調整されます。ただし工事内容・設備状況によっては一時的に使えない時間が発生する場合があるため、工事日当日は重要な商談の予定を入れないようにしておくと安心です。
Q4. 現在使っているビジネスフォンは光電話でもそのまま使えますか?
ひかり電話対応アダプターや対応ルーターを通じて、多くのビジネスフォン・FAX機器はそのまま利用できます。ただし機種によっては買い替えが必要な場合もあります。クラウドPBX(MOT/TELなど)を選ぶ場合は、スマートフォンを電話機として活用するため、既存のビジネスフォン設備そのものが不要になるケースもあります。
Q5. 警備システムがアナログ回線前提の場合、どうすればよいですか?
アナログ回線専用の警備システムは光電話に対応していないケースが多いため、警備会社へ事前確認が必要です。多くの警備会社では光回線・IP回線対応の機器へのアップグレードサービスを提供しています。移行前に必ず警備会社へ相談し、工事スケジュールを合わせて調整してください。
Q6. クラウドPBXに乗り換えた場合、アナログ電話の番号は引き継げますか?
クラウドPBX(MOT/TELなど)の多くは、クラウド電話回線として03・06などの市外局番付き番号を新規に取得する形になります。既存のアナログ電話番号の引き継ぎ可否はサービスにより異なるため、申し込み時に事業者へご確認ください。MOT/TELでは番号取得に関するご相談も承っています。
7.まとめ:アナログ電話から光電話への移行は早いほどコスト削減になる
本記事では、アナログ電話から光電話への移行手順・費用・注意点を解説しました。要点を整理します。
2026年4月のNTT加入電話値上げ(事務用月330円増)と、2035年のメタル回線維持限界を踏まえると、アナログ電話を使い続けることのコストは今後もじわじわと増加します。移行は早いほど累計のコスト削減効果が大きくなります。
移行を進める上で最も重要な実務ポイントは3つです。①電話加入権は「解約」でなく「利用休止」にすること、②FAX・警備システムの互換性を事前確認すること、③光回線の開通工事には余裕を持って申し込むこと。これらを押さえておくことで、番号変更なし・業務中断なしで移行を完了できます。
法人でコストと手間を最小化したい場合は、光コラボ「MOT光」+クラウドPBX「MOT/TEL(モッテル)」のワンストップ申し込みが最もスムーズです。「まず何をすればいいか相談したい」という段階のお問い合わせも歓迎しておりますので、お気軽にご連絡ください。
カテゴリ: 起業


