【2025年版】クラウドPBXの料金・選ぶ際のポイントを徹底解説
最終更新日:2025年11月5日
コストを抑えながら高機能な電話環境を実現できる「クラウドPBX」。従来のビジネスフォンよりも初期費用・維持費を大幅に削減できることから、2025年も中小企業を中心に導入が増加しています。とはいえ、各社サービスの料金体系はさまざまあり、分かりづらいのが実情です。
本記事では、クラウドPBXの料金相場・選び方のポイントをわかりやすく解説し、コスパに優れたおすすめサービスを紹介します。
1.クラウドPBXとは?分かりやすく解説
従来のPBXでは、事務所内に機器を設置する必要があり、カスタマイズ性が高くセキュリティを自社で完全にコントロールできることがメリットである反面、初期費用が高く、管理・運用負担が大きいというデメリットがありました。
オンプレミス型PBX(MOT/PBX)の詳細はこちら
一方クラウドPBXは、従来の主装置・PBXをクラウド上に用意しインターネットを介して各機能を利用することができ、導入が早くコストも抑えられるのがメリットで、社員はスマホやPCにアプリをインストール・設定することで簡単に利用できる観点から、使い勝手がよく個人事業主から大企業まで導入が増加しました。
この様に機器・端末の設置・購入がいらず、場所を問わずビジネスフォンの機能を利用出来るサービスがクラウドPBXです。
スマホやPCを「会社の電話機」として利用できるため、電話機を購入する必要がありません。専用アプリを使えば、外出先、自宅、出張先でも会社番号での発着信が可能になり、テレワークを導入している企業にとっては特に相性が良いと言えます。内線通話や転送、グループ着信、通話録音、IVR(自動音声応答)などの多彩な機能も活用できます。より詳しくクラウドPBXの機能について知りたい方はこちらをご覧ください。
また、従来のオンプレミス型PBXに比べ、保守費用や機器故障のリスクが低減される点も重要です。複数拠点を持つ企業や、今後組織拡大を見据える企業、さらにはリモートワーク環境を標準化したい企業にとって、運用効率とコストを両立できる選択肢として注目されています。
2.クラウドPBXの料金はどう決まる?構成要素を分解
クラウドPBXの料金は、主に以下の4つの要素で構成されます。
| 要素 | 内容 | 相場 |
|---|---|---|
| 初期費用 | システム設定やアカウント発行費用 | 0円〜3万円前後 |
| 月額費用 | 利用ライセンス数・機能・通話数に応じて変動 | 1IDあたり1,000〜3,000円程度 |
| 通話料 | 相手先や回線種別により変動 | 3〜11円(30秒) |
| オプション費 | 録音・IVR・CTI・CRM連携など | 数百円〜数千円/月 |
クラウドPBXを選ぶ際、価格帯が様々ある中で、安価なサービスは基本機能に特化しており、録音・IVRなどの拡張機能を追加すると総額が上がる傾向にあります。それに対し、基本料金は高いですが多数の機能が標準搭載されているクラウドPBXもあり、その場合結果的に費用が抑えられることも多いです。
3.選ぶ時に見るべきポイント
クラウドPBXを選ぶ時に料金だけで比較すると、導入後に「機能不足」「運用が複雑」などの問題が発生しがちです。失敗を避けるためのポイントは以下の4つです。
➀通話品質・サポート体制
クラウドPBXを選ぶ際、まず重視すべきは「通話品質」と「サポート体制」です。音声が途切れたり遅延したりすると、取引先との信頼にも影響します。
また、障害や設定変更が必要な場面では、迅速に対応してくれるサポートが不可欠です。特に法人では、電話は日常業務の中心であり、トラブルが業務停止に直結することもあります。導入を検討する際は、通話品質や安定性、問い合わせ対応のスピードを見極めるために、実際にデモ環境を利用して試すことが重要です。現場で使用する端末やネットワーク環境でテストすることで、導入後のギャップを最小限にできます。
➁拡張性・機能連携を重視する
企業は成長や組織変更に伴い、拠点数や利用人数、業務フローが変化します。その際に、クラウドPBXが柔軟に拡張できるかどうかは重要なポイントです。内線追加や拠点増設が簡単にできるか、コールセンター化やIVR(自動振り分け)の拡張が可能か、またCRMや顧客管理システムとの連携がスムーズにできるかを確認しましょう。
連携性と拡張性が高いサービスを選ぶことで、将来的なシステム再構築や乗り換えのコストを抑えることができます。初期導入時だけでなく、数年後の運用、を見据えて選ぶことが失敗を防ぐポイントです。
➂スマホアプリの使いやすさ(UI・UX)
クラウドPBXはスマートフォンを内線化できる点が大きなメリットですが、アプリが使いづらいと現場のストレスにつながります。UI(アプリの操作のしやすさ)だけでなく、UX(アプリを通じて得られる体験)も重要な確認ポイントです。アプリの動作が重い、バッテリー消費が激しい、Bluetoothヘッドセットと相性が悪いといった課題は、日常業務に直結する問題です。また、iOSやAndroidのOSアップデートに対する対応スピードや、アプリの更新頻度もチェックポイントになります。
実際の現場で「着信・転送・保留」「外出中の受電」「通話録音の確認」などを試し、営業担当・コール対応担当など職種別に操作性を確認することが大切です。
➃自社に必要な機能を備えているかどうか
クラウドPBXはサービスごとに搭載機能と料金体系が異なります。そのため、表面上の「月額料金」だけで比較し、格安サービスを選ぶと必要な機能がオプション料金となり結果的に高くなるケースがあります。
たとえば、通話録音、IVR、着信履歴管理、CTI、外線転送の設定権限など、自社の業務で必須となる機能を事前に洗い出し、それが標準搭載か・オプションかを明確にし、自社の課題に適応したクラウドPBXをコストや機能を見て選びましょう。
4.コスパが良いクラウドPBX3選
ここでは、機能・価格・安定性のバランスに優れたクラウドPBXを3つ紹介します。
➀MOT/TEL(モッテル)
MOT/TELは、株式会社バルテックが15年以上にわたり開発を続けてきた高音質・多機能のクラウドPBXです。全国各地に設置されたデータセンターを活用し、常に安定した通話環境を提供します。導入実績は32,000社を超え、中小企業から大企業まで幅広く利用されています。
【主な特徴と機能】MOT/TELの特徴は、豊富な機能を持ちながらにも関わらずお得な価格で利用できるというのがメリットです。他システムとの連携にも優れています。
・お得な価格帯
MOT/TELの料金体系はプランによって異なりますが、スタンダートプランでは、月額費用5,980円/~20IDと、人数が多くなる程お得に利用できるのが特徴です。
・豊富な機能
MOT/TELには、CTI(顧客情報表示)やIVR(自動音声応答)、AIテキスト化(オプション)など豊富な機能が搭載されています。CTIを用いることで、顧客情報を一元管理でき、応対品質の向上や時間削減に役立てることができます。
・多くのシステムとの連携
MOT/TELは、kintoneなどの顧客管理ツールとの連携や勤怠管理など、さまざまな業務システムと柔軟に連携できます。電話の履歴や顧客情報を自動でCRMへ反映したり、チャット上で通話内容を共有したりすることで、情報の分断をなくし、チーム全体の業務をスムーズにできます。
【料金】
スタンダードプラン:月額5,980円/1ID~20ID、初期費用29,800円~
ミドルプラン:月額15,000円/21ID~50ID、初期費用44,000円~
プレミアムプラン:月額52,000円/51ID~100ID、初期費用98,000円~
プラチナプラン:月額105,000円/101ID~、初期費用165,000円~
※プラチナプランにおいて、201内線以上からの100内線追加毎+10,500円/月+初期費用110,000円
➁クラコールPBX
クラコールPBXは、三通テレコムサービスが提供するクラウドPBXです。初期費用を抑えつつ導入できるため、小規模オフィスやリモートワークを中心とした企業では導入しやすいサービスです。
【主な特徴】・初期費用0円、契約期間の縛りなし
導入時のハードルが極めて低く、1人から、1ヶ月単位での利用が可能です。
・画期的な料金体系
1ユーザーあたり月額980円で、6ユーザー目以降は基本料が無料になります。月額の最大基本料は4,900円に設定されており、コストの上限が明確です。(ただしオプション料金あり)
・お客様専用の管理画面
Webブラウザからいつでも内線ユーザーの追加や着信スケジュールの設定などを簡単に行うことができます。
【料金】
初期費用:0円
ミドルプラン:月額15,000円/21ID~50ID、初期費用44,000円~
サービス基本料:月額980円/1ユーザー~、6ユーザー以降サービス基本料無料(サービス基本料金は月額最大4,900円)
電話番号利用料
0AB-J番号(03、050番号):月額100円/1番号~
フリーコール番号(0120・0800番号):月額3,000円/1番号~
良番03番号利用料:月額1,000~2,000円/1番号~
オプション料金あり
参照元:https://clocall.jp/pbx/
➂りもふぉん
「りもふぉん」は、合同会社クラウドエンジンが提供するクラウドIP電話サービスです。プランにより提供機能が異なるため、簡易的な使い方をする企業には導入しやすいサービスです。
【主な特徴】・複数スマホへの同時転送
会社にかかってきた1本の電話を、最大10台のスマートフォンや携帯電話へ同時に転送(一斉呼び出し)できます。誰か一人が応答すると、他の端末の呼び出しは停止します。
・アプリ不要
専用のスマートフォンアプリを必要とせず、携帯電話の標準の通話機能を利用するため、通話品質が安定しています。ガラケーやPHSでも利用可能です。
・ブラウザでの簡単管理
発着信履歴の確認、時間外アナウンスの設定、電話帳管理などの機能は、PCやスマートフォンのWebブラウザからアクセスできる管理画面で簡単に行えます。
【料金】
音声応答:初期費用0円、月額利用料680円/050番号1つ~
ベーシックプラン:初期費用0円、月額利用料980円/050番号1つ~
スタンダードプラン:初期費用0円、月額利用料1,380円/050番号1つ~
プレミアプラン:初期費用0円、月額利用料2,350円/050番号1つ~
※プランにより提供される機能は異なります。
参照元:https://remophone.cloud/
5.まとめ
クラウドPBXは、初期費用・月額費用共にお得に利用でき、従来のビジネスフォンよりも大幅なコスト削減が可能です。予算感や自社に必要な機能を見極めてサービス選定を行いましょう。
カテゴリ: クラウドPBXの基礎知識


