【2025年最新版】IVRサービス徹底比較!おすすめ10選と失敗しない選び方を解説
最終更新日:2025年8月27日

「電話が鳴りやまない」「営業時間外の問い合わせに対応できない」—多くの企業が抱えるこうした課題を解決するのが、IVR(自動音声応答システム)です。
IVRを導入すれば、顧客からの電話に24時間365日自動で対応でき、適切な部署への振り分けや、よくある質問への自動応答が可能になります。その結果、電話対応の負担を大幅に削減し、本業に集中できる環境を整えられます。
しかし、IVRサービスは種類が多く、どれを選べばいいか迷ってしまいますよね。
この記事では、IVRの基本から、自社に最適なサービスを見つけるための9つの比較ポイント、そして目的別に厳選したおすすめサービス10選を徹底的に解説します。この記事を読めば、あなたのビジネスに最適なIVRサービスが必ず見つかります。
- コンテンツの目次
IVR(自動音声応答)とは?基本と導入メリット
IVRの基本的な仕組み
IVRとは、「Interactive Voice Response」の略で、日本語では「自動音声応答システム」と訳されます。
電話をかけると、「〇〇の方は1を、△△の方は2をプッシュしてください」といったガイダンスが流れ、顧客がプッシュした番号に応じて、適切な担当部署に転送したり、事前に録音された情報を再生したりするシステムです。
最近では、AI技術の進化により、顧客の発話を認識して応答する「ボイスボット」機能を持つサービスも登場しており、より自然な対話が可能になっています。
IVR導入で得られる5つのメリット
電話対応の自動化・効率化 | 顧客からの一次対応をシステムが代わりに行うことで、オペレーターはより専門的な問い合わせに集中できます。 |
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人件費・コスト削減 | 電話対応にかかる人員や時間を削減し、大幅なコストダウンにつながります。 |
顧客満足度の向上 | 適切な部署にスムーズにつながることで、顧客の待ち時間を減らし、ストレスを軽減します。 |
24時間365日対応 | 営業時間外や休日でも、自動で応答や情報提供ができるため、顧客の利便性が向上します。 |
機会損失の防止 | 営業時間外の問い合わせにも対応できるため、ビジネスチャンスを逃しません。 |
失敗しない!IVRサービスを選ぶ際の9つの比較ポイント
IVRを導入する際には、自社のビジネスモデルや課題に合わせた最適なサービスを選ぶことが重要です。以下の9つのポイントを参考に、しっかりと比較検討しましょう。
1.導入形態:クラウド型 vs. オンプレミス型
クラウド型: サーバー構築が不要で、インターネット環境があればすぐに導入できます。初期費用が安く、月額料金で利用するサブスクリプション形式が主流です。メンテナンスもベンダーが行うため、運用負担が少ないのがメリットです。
オンプレミス型: 自社内に物理的な機器を設置する形式です。初期費用は高くなりますが、カスタマイズの自由度が高く、自社のセキュリティポリシーに厳格に従いたい場合に適しています。
2.費用:初期費用・月額費用・通話料
初期費用: クラウド型は無料〜数万円、オンプレミス型は数十万円以上が一般的です。
月額費用: 月数千円〜数十万円と、サービスやプランによって大きく異なります。
通話料: IVRを利用した通話にかかる料金です。基本料金とは別に発生することが多いため、通話ボリュームが多い場合は特に確認が必要です。
3.必要な機能は何か
IVRサービスには、以下のような様々な機能があります。自社の目的を明確にし、必要な機能を洗い出しましょう。
電話転送: 担当部署や担当者へ電話を自動で振り分けます。
通話録音: 通話内容を録音し、後で聞き返せます。
SMS送信: 自動応答でSMS(ショートメッセージ)を送信し、URLなどを案内できます。
API連携: 他のシステムと連携し、より高度な機能を実現します。
4.AI自動応答(ボイスボット)の有無
プッシュ番号による応答だけでなく、AIが顧客の発話内容を理解して自動で応答する機能です。より複雑な問い合わせにも対応でき、対応品質の均一化や人手不足解消に大きく貢献します。高度な機能のため、料金も高くなる傾向があります。
5.同時通話数と拡張性
同時に対応できる電話回線の数です。想定される最大着信数を考慮し、十分なキャパシティを持つサービスを選びましょう。また、事業拡大に合わせて回線を柔軟に増減できるかどうかも重要なポイントです。
6.操作性と設定のしやすさ
電話フロー(シナリオ)の作成や、応答メッセージの変更が、専門知識がなくても簡単に行えるかを確認しましょう。直感的に操作できる管理画面が提供されているかどうかが鍵になります。
7.外部システムとの連携性
CRM(顧客管理システム)やSFA(営業支援システム)との連携機能は、業務効率を劇的に向上させます。顧客情報と紐づけてパーソナライズされた対応をしたり、通話履歴を自動で記録したりできます。
8.サポート体制
導入時だけでなく、運用中に問題が発生した際のサポート体制は非常に重要です。電話、メール、チャットなど、どのような手段でサポートを受けられるか、またサポート範囲や営業時間を確認しましょう。
9.セキュリティ体制
顧客情報や機密性の高い通話内容を扱うため、セキュリティは最優先事項です。データの暗号化、アクセス制限、ISMS認証などのセキュリティ対策がしっかりと行われているかを確認しましょう。
【徹底比較】おすすめのIVRサービス10選
ここからは、上記の比較ポイントを基に、特におすすめのIVRサービスを厳選してご紹介します。
1.MOT/TEL(モッテル)
【スマホを内線化!電話業務全体を効率化したいなら】
クラウド電話機能が非常に充実しており、IVRと連携して、スマートフォンを内線化したり、PCから電話をかけたりすることができます。電話業務をトータルで効率化したい企業に最適なサービスです。累計30,000社以上の導入実績もあり安心です。
こんな人におすすめ | テレワークを導入している企業 |
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部署や拠点間の内線通話を効率化したい企業 | |
電話業務のDXを包括的に進めたい企業 |
主な機能 | IVR機能 |
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スマートフォン内線化・PC電話 | |
CRM連携 | |
通話録音 | |
費用感 | 月額8,980円/20ID〜 |
詳細ページ | https://www.mot-net.com/mottel |
2.IVRy(アイブリー)
【低価格・高機能で手軽に始めたいなら】
IVRyは、最短5分で導入できる手軽さと、月額2,980円から利用できる圧倒的なコストパフォーマンスが魅力のサービスです。基本的なIVR機能はもちろん、SMS送信やLINE連携、AIによる自動応答機能も備えています。
こんな人におすすめ | 初期費用を抑えてIVRを導入したい中小企業 |
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飲食業や小売業など、電話対応を効率化したい店舗 | |
複数の電話番号を使い分けたい個人事業主 |
主な機能 | AIによる自動音声応答 |
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電話転送・通話録音 | |
SMS自動送信・LINE連携 | |
曜日や時間帯に応じたアナウンス設定 | |
費用感 | 月額2,980円〜 |
詳細ページ | https://ivry.jp/top2/ |
3.トビラフォン Cloud
【迷惑電話をシャットアウト!電話対応の負担を減らしたいなら】
迷惑電話のフィルタリング機能が標準搭載されており、詐欺や営業電話を自動でブロックします。IVRと連携することで、必要な電話だけを効率的に受けられるようになります。
こんな人におすすめ | 営業電話が多く、電話対応に時間を取られている企業 |
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迷惑電話をブロックし、業務に集中したい企業 | |
高いセキュリティを重視する企業 |
主な機能 | IVR機能 |
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迷惑電話フィルタリング | |
通話録音 | |
IVR詳細設定(複雑なシナリオも可能) | |
費用感 | 月額3,300円/2ID~ |
詳細ページ | https://tobilaphone.com/biz/cloud/ |
4.MiiTel Phone(ミーテルフォン)
【AIで通話内容を分析・可視化したいなら】
AIによる通話内容の文字起こし、感情分析、話速分析など、高度な解析機能に特化したサービスです。営業やコールセンターの業務効率化、オペレーターの教育ツールとしても非常に有効です。
こんな人におすすめ | コールセンター業務の品質向上を目指す企業 |
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営業トークの改善やオペレーターの教育を強化したい企業 | |
データに基づいた経営判断を行いたい企業 |
主な機能 | IVR機能 |
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AI音声解析・文字起こし | |
通話録音・通話品質評価 | |
CRM連携 | |
費用感 | 要問い合わせ |
詳細ページ | https://miitel.com/jp/service/phone/ |
5.Zendesk
【世界的なCRMと連携して一元管理したいなら】
カスタマーサポートプラットフォームとして世界的に有名なZendeskが提供するサービスです。IVR機能を使い、電話、メール、チャットなど、あらゆるチャネルの問い合わせを一元管理できます。
こんな人におすすめ | 複数の問い合わせチャネルを管理したい企業 |
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顧客情報と電話対応をシームレスに連携したい企業 | |
グローバルなカスタマーサポートを展開している企業 |
主な機能 | IVR機能 |
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通話録音 | |
チケット管理 | |
CRM連携 | |
費用感 | 要問い合わせ |
詳細ページ | https://www.zendesk.co.jp/service/ |
6.Comdesk Lead
【営業活動を効率化したいなら】
電話営業に特化したクラウドサービスで、IVRと連携して営業架電業務を効率化します。顧客リスト管理から架電、通話内容の録音・分析までをシームレスに行えます。
こんな人におすすめ | テレアポ業務やインサイドセールスを強化したい企業 |
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営業活動の生産性を向上させたい企業 |
主な機能 | IVR機能 |
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CTI(電話とPCの連携) | |
通話録音・音声解析 | |
顧客リスト管理・CRM連携 | |
費用感 | 月額6,000円/1ID〜 |
詳細ページ | https://comdesk.com/ |
7.Dialpad(ダイアルパッド)
【AIと連携した次世代型ビジネスフォン】
AI技術を駆使したクラウド型のビジネスフォンサービスです。IVR機能に加え、通話内容のリアルタイム文字起こしや、AIによるアクションアイテムの自動抽出など、業務効率を劇的に向上させます。
こんな人におすすめ | 最先端のAI機能を活用したい企業 |
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電話業務をスマート化したい企業 | |
リモートワーク環境でのコミュニケーションを円滑にしたい企業 |
主な機能 | IVR機能 |
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AI音声解析・文字起こし | |
内線電話・グループ通話 | |
ビデオ会議機能 | |
費用感 | 要問い合わせ |
詳細ページ | https://www.dialpad.com/jp/ |
8.Twilio(トゥイリオ)
【エンジニアがいる企業向け!自由なカスタマイズを求めるなら】
プログラマブルな電話サービスで、APIを通じてIVRシステムを自由に構築・カスタマイズできます。既存システムとの連携や、独自の電話フローを細かく作り込みたい場合に最適です。
こんな人におすすめ | 自社で開発リソースを持つ企業 |
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既存システムに電話機能を組み込みたい企業 | |
独自の複雑なIVRを構築したい企業 |
主な機能 | IVR機能(APIで構築) |
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SMS・音声メッセージ送信 | |
通話録音 | |
自由度の高いカスタマイズ | |
費用感 | 従量課金制(通話時間、機能利用料など) |
詳細ページ | https://www.twilio.com/ja-jp/use-cases/ivr |
9.InfiniTalk(インフィニトーク)
【大規模なコールセンター・多拠点展開の企業向け】
大規模なコールセンターや大企業向けに特化したクラウドサービスです。高い安定性とセキュリティを誇り、多岐にわたる機能で複雑な業務に対応します。
こんな人におすすめ | 大規模なコールセンターを運営している企業 |
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高い信頼性とセキュリティを求める企業 | |
多数の拠点を一元管理したい企業 |
主な機能 | IVR機能 |
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自動振り分け(ACD) | |
通話録音 | |
オペレーター管理・分析レポート | |
費用感 | 月額10,000円〜 |
詳細ページ | https://www.infinitalk.co.jp/ |
10.AI電話サービス
【AIによる自動応対で電話業務を徹底的に効率化】
AIが顧客との対話を自動で行い、予約受付や問い合わせ対応などを完結させます。顧客の発話内容を認識して柔軟に応答するため、人が対応するのと遜色ない体験を提供します。
こんな人におすすめ | 24時間365日、完全自動で電話対応を完結させたい企業 |
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よくある問い合わせへの対応を完全に自動化したい企業 | |
電話対応にかかる人件費を大幅に削減したい企業 |
主な機能 | AIによる自動音声応答 |
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会話内容の認識・応答 | |
予約受付・問い合わせ対応 | |
通話録音 | |
費用感 | 要問い合わせ |
詳細ページ | https://www.ntt.com/business/services/aitelephone.html |
【タイプ別】失敗しないIVRサービスの選び方
多岐にわたるサービスの中から、あなたのビジネスに最適なものを選ぶためのヒントをタイプ別にご紹介します。
「とにかくコストを抑えて手軽に始めたい」
→ MOT/TELやIVRyがおすすめです。初期費用や月額費用が安価で、導入までのスピードも速いため、まずはIVRの効果を試してみたい企業に最適です。
「AIを活用して電話対応を徹底的に効率化したい」
→ MiiTel PhoneやAI電話サービスがおすすめです。AIによる高度な分析や自動応答機能により、電話業務の質を高めながら人件費を削減できます。
「既存のシステムと連携して業務を効率化したい」
→ Zendesk TalkやComdesk Leadがおすすめです。CRMとの連携が強力で、電話対応と顧客情報を一元管理できます。
「自社で自由に開発・カスタマイズしたい」
→ Twilioがおすすめです。APIを利用して、自社のシステムにIVR機能を組み込みたい、独自の機能を追加したいといった要望に応えられます。
IVR導入のよくある質問(FAQ)
Q1. IVRの導入にかかる期間はどれくらいですか?
A. クラウド型サービスであれば、最短即日から数週間で利用開始できるものが多いです。オンプレミス型の場合は、サーバー構築やシステム連携に数か月かかる場合があります。
Q2. 小規模な事業でも効果はありますか?
A. はい、大いにあります。少人数で電話対応を行っている場合、IVRを導入することで、コア業務に集中できる時間が増え、生産性が向上します。
Q3. 通話内容は録音できますか?
A. 多くのIVRサービスに標準機能として通話録音機能が搭載されています。これにより、顧客とのやり取りを記録し、トラブル時の確認やオペレーターの教育に役立てることができます。
Q4. 導入後の効果測定はどうすればいいですか?
A. 多くのサービスに分析機能が備わっており、着信件数、応答率、転送件数などのデータを取得できます。これらのデータから、電話対応のボトルネックを特定し、業務改善に活かすことが可能です。
まとめ
IVRは、単に電話を自動応答するだけでなく、顧客満足度の向上や業務効率化、人件費削減に大きく貢献する強力なツールです。
今回ご紹介した10のサービスは、それぞれ異なる強みを持っています。
とにかく手軽に始めたいなら、MOT/TELやIVRy
AIで高度な業務効率化を目指すなら、MiiTel PhoneやAI電話サービス
既存システムとの連携を重視するなら、Zendesk TalkやComdesk Lead
まずは自社の課題を明確にし、その課題を解決できる機能を備えたサービスをいくつかピックアップしてみてください。多くのサービスで無料トライアルが提供されているため、実際に試して、使いやすさや機能を確認してみることを強くおすすめします。
この記事が、あなたのビジネスに最適なIVRサービスを見つけるための一助となれば幸いです。
カテゴリ: クラウドPBXの基礎知識