オフィス用電話機(ビジネスフォン)を選ぶポイントは?おすすめメーカー、機種もわかりやすく紹介!
最終更新日:2025年6月18日

オフィスの電話環境は、ビジネスの円滑なコミュニケーションを支える重要なインフラです。
しかし、ビジネスフォンの種類や機能は多岐にわたり、「どれを選べばいいか分からない」と悩む方も少なくありません。
本記事では、オフィス用電話機(ビジネスフォン)の基本的な仕組みから導入メリット、選び方のポイント、おすすめメーカーや機種までをわかりやすく解説します。これから電話機の導入や買い替えを検討する企業様の参考になれば幸いです。
- コンテンツの目次
1.オフィス用電話機とは
オフィス用電話機はビジネスフォンとも言われ、「主装置」と「電話機」を連携させた主にオフィスで利用される業務用電話システムです。

主装置はPBX(Private Branch eXchange)とも呼ばれ、外部からかかってくる「外線」電話と、社内で通話ができる「内線」電話機をコントロールすることで、社内で外線と内線を連携することができます。
この主装置に接続される電話機(卓上電話機・コードレス電話機)は家庭用の電話機ではできない機能を多く利用することができます。

ビジネスフォンが高額な理由やビジネスフォンの導入コストを75%削減する方法をわかりやすくご紹介致します...
3.オフィス用電話機の導入メリット
ビジネスフォンの導入メリットを会社で家庭用の電話機を利用した場合と比較して見ていきます。例としてA会社:1階が営業担当、2階が総務、3階に社長が働いており、各階に家庭用の電話機を設置しているケースでご説明致します。
通信コストの削減
各階に設置された家庭用の電話機はそれぞれ電話回線を契約する必要があります。3台家庭用の電話機が設置してある場合、3回線分の契約が必要になります。

通信コストは回線料金×3、通話料×3となります。
ではビジネスフォンを利用した場合はどうでしょうか?
ビジネスフォンでは主装置によって複数の電話機で電話回線や電話番号を共有することができる為、1回線でも下記の様に3台の電話機を利用することが可能です。

1回線でも社長用・総務用・営業用3台の電話機で発着信が可能なので、回線料金の削減に繋がります。また、社内の電話機間の通話が通話料のかかる外線通話ではなく通話料金のかからない内線通話になるので通話料金も削減されます。
3台の電話機で同時に外線通話を行いたい場合は電話回線を増やす必要がありますが、あまり電話を使わなければ上記の様に最小回線数でもビジネスフォンを利用できます。この様にビジネスフォンは家庭用の電話機に比べて通信コストを削減できるメリットがあります。
電話業務の効率化
家庭用の電話機の場合、電話機毎に利用できる電話番号が決まっていて、別の電話機で他の電話機の通話を受けたりすることができません。
例えば、HPに掲載する電話番号を2階の総務用電話機に設定してある番号とすると、2階の総務用電話機しか着信しません。総務用電話機に社長宛てや営業担当宛ての着信が来た場合、社長や営業担当に2階へ移動してもらわないと対応ができません。また、社長が総務用の電話機で対応中に社長用の電話機へ着信が来た場合、誰も対応ができません。

一方、ビジネスフォンでは取次ぎ(保留した通話を他の電話機で取る)が可能なので2階の総務で電話機で受けた着信を保留して3階の社長や1回の営業担当が自身の階の電話機から電話に出ることができます。階を跨ぐ移動などがなくなり効率よく電話業務が可能です。

導入メリットをまとめると、
- 【導入メリット】
- ・導入メリット1:通信コストの削減
- ・導入メリット2:電話業務の効率化
となります。家庭用電話機でビジネスを行っていくのは限界があります。起業や独立の際は、ビジネスフォンの導入を検討してみる価値はあるでしょう。
4.オフィス用の電話機選びの3つのポイント
オフィス電話機が必要になり、選定をしているなか、「種類が多すぎてどれを選べばいいか分からない」という声も少なくありません。オフィス用電話機を選ぶうえで押さえておきたい【3つのポイント】を紹介します。
1.機能性:業務に必要な機能を見極めよう
電話機にはシンプルなものから高機能なものまで幅広くあります。たとえば、以下のような機能があります。
- ・複数回線対応:複数人が同時に通話可能に。代表番号の同時着信にも対応。
- ・転送・保留・内線通話:社内の連携を円滑にするために必須の機能。
- ・留守番電話・録音機能:営業時間外の対応やトラブル防止に役立ちます。
- ・ヘッドセット対応:長時間の通話やPC作業と並行する場合に便利。
- ・クラウドPBX対応:スマホやPCでも会社番号で通話できる先進的な選択肢。
業種や業務内容に応じて、「必要な機能」と「不要な機能」を明確にしておくと、選定がスムーズになります。
2.予算:コストと効果のバランスを考える
電話機の価格は数千円のシンプルなものから、数万円する高機能モデルまでさまざまです。また、クラウドPBXのように初期費用を抑えて月額料金で運用するサービスもあります。
- 予算を考えるうえでのポイント
- ・初期費用(購入費・設置費)
- ・月額費用(回線使用料・保守管理費)
- ・導入後の業務効率向上による費用対効果
単に「安いものを選ぶ」のではなく、「自社にとって長期的にメリットのある投資かどうか」を基準に選びましょう。
3.利用環境:オフィスの規模や働き方に適しているか
電話機は設置環境や働き方により、最適な機種が異なります。
- ・小規模オフィスや在宅勤務が多い場合:スマホで会社番号が使えるクラウド型電話機が便利。
- ・コールセンターや営業部門:同時通話や録音機能がある多機能タイプが適しています。
- ・支店が複数ある企業:拠点間の内線通話ができるネットワーク対応型が有効。
また、レイアウト変更が多いオフィスでは、配線工事が不要な無線対応モデルも選択肢になります。
5.おすすめオフィス電話機メーカー7選
ここからはおすすめのオフィス電話機メーカーについて解説していきます。
NTT東日本/西日本
NTTは日本の通信インフラを支える存在であり、ビジネス電話においても圧倒的な信頼性があります。
ひかり電話などの回線サービスとの連携がスムーズで、導入から運用まで一貫して任せられる安心感が魅力です。公共機関や大手企業でも多数採用されており、保守・障害対応も迅速。αNX PlusやαA1などのモデルは、小規模から大規模オフィスまで幅広く対応。セキュリティ面でも評価の高い製品群です。
NEC(日本電気株式会社)
NECは国内市場で非常に高いシェアを誇るメーカーで、信頼性・拡張性・サポート体制の全てに優れています。
多拠点間連携や大規模運用にも対応できるPBX機器から、小規模オフィス向けのシンプルな電話機までラインナップが豊富。特に「Aspire WX」シリーズは、柔軟なカスタマイズが可能で、成長フェーズの企業にも最適です。IT連携や業務アプリとの連動にも強く、DXを見据えたオフィスにも適しています。
Saxa(サクサ)
Saxaは、NECから独立した通信機器メーカーで、中小企業を中心に高い支持を得ています。コストパフォーマンスに優れた製品を多数展開しており、低予算でも機能的なビジネスフォンを導入したい企業にぴったり。
代表製品の「PLATIA」シリーズは、見やすい液晶画面や簡単操作、内線・外線管理機能を搭載し、複数人での同時通話や転送もスムーズです。保守サービスも充実しており、長く使える安心感があります。
Iwatsu(岩崎通信機)
Iwatsuは70年以上の歴史を持つ老舗通信機器メーカーで、業務用電話機やPBXに強みを持っています。
高い耐久性と安定性から、官公庁や病院などでも多く採用されており、ハードに使われる環境でも信頼できる製品を提供。LEAFIAシリーズは、機能性・省スペース性・視認性に優れ、誰でも使いやすい設計が魅力。クラウド連携にも対応しており、今後のIT環境の変化にも柔軟に対応可能です。
HITACHI
HITACHIは、堅牢性・安定性に優れたビジネス向け通信機器を提供しており、特に官公庁・金融・医療業界など、高い信頼性が求められる現場で多数導入されています。
多拠点展開や大量内線管理にも対応できるPBX構成が強みで、大規模ネットワーク構築にも適しています。HD音声対応で通話品質も高く、録音・セキュリティ機能も充実。保守・運用サポートも手厚く、長期的な安定運用を求める企業におすすめのメーカーです。
NAKAYO(ナカヨ電子サービス)
NAKAYOは、日本国内で長年ビジネスホンを提供してきた実績あるメーカーで、使いやすさと堅牢性を兼ね備えた製品づくりに定評があります。
中小企業から医療・福祉施設、教育機関まで幅広く導入されており、シンプルな操作性と拡張性の高さが魅力。主力製品「NYCシリーズ」は内線・外線の柔軟な構成が可能で、拠点間通話や転送にも対応。保守体制も整っており、地方企業でも安心して導入できるメーカーです。
Panasonic(パナソニック)
Panasonicは、家庭用から業務用まで幅広い通信機器を展開する国内有数のメーカーです。
操作性に優れたUIや見やすい液晶画面、スタイリッシュなデザインが特長で、特に中小規模オフィスや店舗に人気です。スマートフォン連携や無線子機対応、留守電・転送・通話録音など機能も豊富。設定や運用も簡単で、ITに不慣れな職場でも扱いやすい製品が揃っています。コストと機能のバランスに優れた選択肢です。
6.おすすめオフィス電話機4選
次におすすめのオフィス電話機について記載します。
αZXⅡ NTT東日本/西日本
「αZXⅡ」は、NTT東日本が提供するビジネスフォンのフラッグシップモデルで、ホームタイプの小規模オフィスから多拠点企業など大規模オフィスまで対応可能な多機能型PBXシステムです。
最大10,000ポートまで対応し、IP電話・スマートフォン内線・クラウド連携・IVR・通話録音・勤怠管理連携など、幅広い業務機能を統合。BCP対策やテレワーク支援にも強く、業種・規模を問わず高い通信基盤を構築できます。
Aspire WX NEC(日本電気株式会社)
NECの「Aspire WX」は、多くの企業に採用されている高性能ビジネス電話機です。
中小企業から大規模オフィスまで対応可能で、内線・外線・転送・留守電・会議通話など基本機能はすべて搭載。さらに、スマホ連携やIP電話機との混在も可能で、将来的な拡張もスムーズです。業務効率を高めたい企業に最適な1台です。
PLATIAⅢ Saxa(サクサ)
サクサのPLATIAシリーズは、導入コストを抑えつつも、内線管理や着信転送、ボイスメール、通話録音など、必要な機能が一通り揃っているのが魅力です。
操作もシンプルで、スタッフがすぐに使いこなせます。スモールオフィスや医療・士業事務所に特におすすめのモデルです。
integral X HITACHI
日立の「インテグラルX」は、中小〜大規模オフィス向けのIP対応ビジネスフォンシステムです。
内線数や回線数の増減に柔軟に対応でき、クラウドPBXやスマートフォン内線化との連携も可能。通話録音やIVR、遠隔拠点接続など多彩な機能を備え、業務効率化を強力にサポートします。堅牢かつ安定した通信環境を求める企業におすすめのモデルです。
7.手軽に安く導入できるクラウドビジネスフォン
ビジネスフォンの機能は便利で利用したいけど初期投資を抑えたい…、この先どうなるか分からないので長期間の縛りがあるリース契約はしたくない…という方におススメする電話サービスがクラウドビジネスフォンです。
クラウドビジネスフォンは、従来オフィス内に設置していた主装置の機能をクラウド上に展開し、スマホやPCを使ってインターネット経由で通話を行う仕組みです。

利用できる機能は提供会社によって違いますが、株式会社バルテックが提供するクラウドビジネスフォン「モッテル」では今回ご紹介したビジネスフォンの機能(内線・外線・代表組・取次ぎ)が全て利用できます。
場所を問わず使える柔軟性

「モッテル」はインターネット接続が可能な環境であれば、日本全国どこでもビジネスフォンとして使えるため、外出先から会社番号で発信したり、会社宛ての着信を自宅や外で受けたりすることができます。
ビジネスフォンでは固定電話のある場所でしか利用できませんでしたが、モッテルではインターネットが接続できる場所なら日本全国どこでも利用することができます。その為、外出先から会社番号を使った発信や会社宛ての着信を取ったり、取次ぎで電話を代わったりすることができます。
スマホで簡単に切り替え
モッテルは、従業員が個人で使っているスマートフォン(iOS/Android)にもアプリを入れることで利用できます。
アプリ経由の通話は会社に課金され、通常の通話アプリ経由は従来通り個人に課金されるため、プライベートと仕事を明確に分けて使えます。

安価かつ導入も簡単
(税別)、月額5,980円(税別)+番号利用料金:500円(税別)~で利用できます。リース契約の様に長期間の縛りもなく1ヵ月など短期利用も可能で、050や0120の番号利用であれば工事なども不要で手軽に導入することができます。
9.まとめ
オフィス用電話機の選び方は、業務に必要な機能性、予算、そして利用環境の3つのポイントを押さえることが成功の鍵です。
日本を代表する信頼性の高いメーカーも多く、多様なニーズに対応できるモデルが揃っています。近年はクラウドビジネスフォンの登場で、導入コストを抑えながら柔軟に運用できる選択肢も増えました。自社の業務スタイルや将来の展望に合わせて最適な電話環境を整え、円滑なコミュニケーションでビジネスの成長を後押ししましょう。

カテゴリ: ビジネスフォンの解説・基礎知識
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