昼休みの電話対応は労基法違反?休憩時間の定義や効率的な改善策などをわかりやすく解説
最終更新日:2025年9月11日

「昼休み中でも電話が鳴れば対応せざるを得ない……」
そんな環境で働いていませんか?とくに管理部門や少人数の職場では、誰かが電話番をするのが当然という風潮が残っているケースもあります。しかし、昼休みに電話対応を社員に強いることは違法の可能性があるとご存じでしょうか。
本記事では、労働基準法の観点から「昼休み中の電話対応」がなぜ問題なのかを解説し、企業がとるべき具体的な対策と、その体制づくりに役立つサービスもご紹介します。

- コンテンツの目次
昼休み中の電話対応に関する法的観点
1-1. 休憩時間の定義
労働基準法第34条では「休憩時間は労働時間の途中に与えなければならない」と定められています。休憩時間とは、労働から完全に解放され、労働者が自由に利用できる時間を指します。つまり、業務から切り離されている状態でなければ、法律上の「休憩」とは認められません。
参照:e-Gov法令検索「労働基準法 第34条」
1-2. 休憩の三原則
厚生労働省は休憩時間に関して、以下の「三原則」を示しています。
1.途中付与の原則:休憩は労働時間の途中に与える必要がある
2.一斉付与の原則:原則として労働者全員に一斉に与える必要がある(ただし業種により例外あり)
3.自由利用の原則:休憩時間中は労働者が自由に利用できる必要がある
このうち特に「自由利用の原則」が重要であり、会社の指示で電話対応など業務を行う場合は、労働から解放されていないため休憩時間とみなされません。
参照:厚生労働省「労働時間・休憩・休日について」
1-3. お昼休み(休憩時間)の電話対応は違法
お昼休み中に社員へ電話対応を強制することは、「休憩時間の自由利用」を侵害する行為であり、労働基準法違反となる可能性があります。
形式上「休憩」として扱っていても、実際には業務を行っている状態であれば労働時間としてカウントすべきです。もし休憩時間中に電話対応をさせるのであれば、その分を労働時間として扱い、時間外労働や残業代の算定にも影響します。
参照:e-Gov法令検索「労働基準法 第34条」
昼休みの電話番を命じるとどうなる?企業リスク
2-1. 法的な問題
労働時間管理の不備があると、以下のようなリスクが生じます。
・休憩時間が与えられていない → 労働基準法違反
・みなし労働で処理 → 是正勧告や労働基準監督署からの指導
・サービス残業とみなされ未払い賃金請求 → 過去2年分さかのぼって請求されることも
2-2. 従業員の不満・離職リスク
「休憩なのに仕事をさせられる」と感じることは、モチベーションの低下、企業への不信感につながります。特に若年層や転職経験者ほど労働条件に敏感であり、働きやすさを求めて離職する可能性も高まります。
実際の声:「電話が気になって休めない」「交代制にしても不公平」
3-1. 管理部門からのよくある悩み
・電話が鳴ると休憩中でも出てしまう
・電話番当番制にしているが、出る頻度に偏りがある
・そもそも昼休みに電話が集中しやすい
3-2. 労務トラブル事例
某企業で昼休み中の電話対応が日常的に行われていたが、退職した社員が「本来の休憩が確保されていなかった」と労働基準監督署に申告し、是正勧告を受けた。
このような事例は近年増加しています。企業としての対応が問われる時代です。
昼休み中の電話対応をなくすには?現実的な3つの対策
4-1. 留守番電話を活用する
「只今、留守にしております。ご用件をピーと言う音の後にお話し下さい。」
のようなアナウンスを流し、要件を記録。昼休み終了後に留守番電話の内容を確認して必要なものは折り返しを行う方法。
ホームページやメール署名にも記載するとより有効です。
メリット | コストがかからず始められる |
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デメリット | 営業機会の損失が出る恐れ |
4-2. コアタイム制の導入と交代制
昼休憩時間をずらす(例:12:00〜13:00、13:00〜14:00)
各時間帯に1人だけ対応者を残す
メリット | コストがかからず始められる |
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電話は取れる | 完全な休憩が取れない人が出る。平等性に疑問が出る |
4-3. 電話代行サービスを活用する(おすすめ)
専門オペレーターが代わりに電話を受け、必要な内容だけを社内にメールやチャットで通知する仕組みです。
メリット | 昼休憩中も安心して電話を任せられる 顧客にも「対応してもらえた」と思ってもらえる 電話番のために休憩を犠牲にする必要がなくなる |
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デメリット | 費用がかかる |
電話代行サービス「オフィスのでんわばん」で解決
5-1. サービス概要
株式会社バルテックが提供する「オフィスのでんわばん」は、昼休みや会議中、定時後など、電話対応ができない時間をカバーする電話代行サービスです。
多くの電話代行サービスでは、かかってきた電話を代行業者に転送する際や、代行業者が内容を確認したうえで担当者に取り次ぐ際に、「転送料金」が別途発生します。
しかし、「オフィスのでんわばん」なら、その転送料金が一切かかりません。
余計な通信費を気にせず、安心して昼休みの電話対応を任せられる。それが「オフィスのでんわばん」の強みです。コストを抑えながらもしっかりした電話応対を実現したい企業様に、最適なサービスです。
また、終日「オフィスのでんわばん」に電話対応を代行してもらうことも可能です。昼休みはメールで内容の報告をして昼休み以外は担当者へそのまま取り次ぐといった柔軟な運用も可能です。
5-2. なぜ昼休みの電話対応に最適なのか?
昼休み中は一時的に全社員の電話を代行に切り替えることが可能
毎日のスケジュールに応じて、自動で切り替える設定ができるので転送のし忘れを防止できます。
法令対応の観点からも、企業のリスクマネジメントとして有効です。
5-3. 実際の導入企業の声
「昼休憩中の電話当番を廃止できたことで、社員の満足度が上がった」
「昼休みの電話は電話代行に任せ、午後は全員がリフレッシュした状態でスタートできるようになった」
社員を守るのは企業の義務
働き方改革や健康経営が求められる現代において、休憩時間をしっかり確保することは企業の責任でもあります。特に電話対応のように「つい出てしまう」性質の業務は、放置していても改善しません。
「昼休みに電話対応をさせていないか」
「それは適切に労働時間として管理できているか」
今一度、自社の体制を見直すタイミングです。
まとめ
昼休みに電話対応をさせることは、法律的に「休憩時間が与えられていない」とみなされ違法の可能性がある
対応策としては、電話受付時間の明示、交代制の導入、電話代行サービスの活用がある
特に「オフィスのでんわばん」は、コストも抑えながら昼休みの電話負担をゼロにできる実用的な選択肢
法令遵守、社員の満足度向上、生産性の確保という三拍子が揃う
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カテゴリ: 電話代行